第13話『素晴らしきベースボール』Part3   Part2へ戻る

「何しに来た」
 この父親らしい一言である。生まれてから付き合っているみずきは当然慣れっこである。
「出るぜ。俺は」
「今はそのときではない」
「親父!! おれはもうこの闘志を抑えきれそうには…」
「きゃーっ。みーちゃん可愛いーっっ」
 熱血していたみずきだったが綾那の甲高い声で一気に醒める。
「な…なんだよ。若葉」
 周辺を綾那がうろちょろしている。うるさそうにみずきが言うがお構いなしだ。
「すっごくかわいい。ショートパンツがめちゃめちゃ似合ってる。可愛い可愛い可愛いぃーっ」
「あのなぁ男が(…って先輩達がいた。男とバラすのはまずい)…男に媚びる為の服じゃないんだから『可愛い』なんて言われても嬉しくは」
 徹底抗戦するみずきだがそれをぶち壊しの少女達の声。
「うん。良く似合うじゃないか」
「とても可愛らしいですよ。みずきさん」
 腕組をしながら真理がうんうんと。胸の前で手を合わせながら姫子が、可愛いものを見たときの女の表情をしていた。
 「可愛い」『きれい』は女に対しては確かに誉め言葉だが、ことみずきに限って言えば言われれば言われるほど男のプライドが傷つき落胆する。
 付き合いが長いだけにそんな心情を読み取った七瀬は何も言わなかった物の、少女達の無体な言葉に苦笑する。
「誉められて良かったな。それで闘志がどうとか言っていたようだが?」
「いい…なんか急にやる気なくなったから…用があったら呼んで…」
 力なくベンチにこしかけるみずきを見てみんな守備に散る。
「ふぅ…」
 ため息のみずきだがすぐさま冷や汗をたらす。『恋敵』の橘千鶴が凄まじい形相で睨んでいたからだ。
「赤星さん。今日は都合が悪いんじゃなくって?」
 言外に「今ごろ何しに来やがった。このアマ」と言っている。
「い…いや…その…ドタキャン食っちゃって…」
 不思議なもので自分が女になると、さらに萎縮してしまう相手であった。とにかく苦手であった。1ミリでも離れたいあまり叫ぶ。
「おやじー。やっぱりおれもグラウンドに出してー」

 6回の裏はピッチャーの比嘉塩からの打順。
 真理の初球は手元が狂い打者の顔すれすれであった。のけぞって避けるバッター。おきあがるなり怒りの声をあげる。
「あんな近くに投げて危ないじゃないか!! 当てる気か」
「もしもーし。言ってて恥ずかしくないか」
「…まったく。指名打者制ならこんな具合にやり返される危険性もなく存分に胸元を突けるのに」
 やり返されてすっかり腰が引けて空振り三振。皮肉にも自分の投球スタイルの有効性を自ら証明してしまった。
 打順はトップに帰り、途中からレフトに入っている原。空振り三振。
 続く古葉で代打中村。背番号14。その打球は二塁に力なく転がる。ところが中村は俊足だ。さすがの姫子もおっとりしてられず慌てて一塁送球。間一髪。一瞬の差でアウトだった。
 守備側。攻撃側共に納得して交代しようとしたときだ。
「待て待て待て! 今のはセーフだぞ」
 鍋常社長がクレームをつけに来た。
 味方の筈の商店街チームがげんなりとした表情をしていたくらいだから、この老人の扱いがわかろうと言うもの。
「微妙だが同時だったぞ。同時はセーフだぞ」
「社長。アウトですよ」
「そうそう。ここはリズムを大切にしてきちっと守って7回のクリーンナップに任せましょう」
 何とかして宥めに掛かる商店街チームだが
「納得いかーん」
 まるでただっこだった。ベンチに引っ込んでいいのかどうか迷っていた上条だが、自分たちの有利もあり商店街チームに助け舟を出すことにした。
「まぁまぁ社長さん。そちらのチームがいいって仰ってるんですから」
「わしは一類側から見ていたんじゃぞ。遥かに良く見える」
「へぇ。003。フランソワーズみたいに」
「……誰だ。そりゃ」
「知らないんですか。サイボーグ009のヒロインですよ」
「テレビマンガか。くだらん」
(あ゛…)
 三塁側からは一塁の上条の表情は見えなかったが、その雰囲気がどす黒く変わったので理解した。
 (地雷を踏んだな)と。
 次の瞬間。ぶちきれモードの上条の「逆鱗」でファーストベースを枕に仰向けに倒れる社長の姿があった。
 相手チームの社長に暴行したのだから試合は御破算かと思いきや
「まぁウチの社長が無茶言ったのが始まりですからこれでなかったことに」
 どうやらチーム内でもいい扱いは受けていない。結果的にスリーアウトチェンジ。

 代打の中村がそのままセカンドに入る。鍋常社長は気絶から醒めたがとりあえずおとなしくしていた。
 7回表はラストの綾那から。数学などは壊滅的な彼女だが、運動神経は抜群だし得意ジャンルのせいか頭も回る。だがさすがに左ボックスに入れば意図はみえみえである。
 この試合ではスピード優先のスラッシュモードでやっていたのでやや非力である。スピードは脅威だが外野の頭は超えない。故に極端なシフトをしいていた。
 内野はバントシフト。そして外野は前進守備である。内野の頭を超えても大丈夫なようにだ。
 (うーん…それなら)
 彼女の雰囲気の変化に気がついたのは、さすがに付きまとわれている上条が早かった。
「あ…ドラゴンからタイタンになった…」
 密かにパワータイプのクラッシュモードになっていたのだ。思いきり引っ張る。皮肉にもライトの定位置に飛ぶ。ぽとりと落ちる。しかしさすがに走りながらのモードチェンジはできないのか二塁どまり。
「惜しい。もしフレイムフォームでなくストームフォームならランニングホーマーもあったのに」
 変な惜しみ方をする上条である。
「なんだなんだ。足だけ速い非力な娘と思っていたらそんな隠し技を持っていたのか。まるで系列企業が複数の球団の株を持っているようなものじゃないか。なっとくいかん」
 目が醒めたらさめたでうるさい鍋常社長である。
 打順はトップに帰り入来。だがシフトは綾那と同じだった。
「なめんじゃねぇ。サイキョーのバッティングを拝ませてやるぜ」
 しかしボテボテのセカンドゴロ。これでは綾那も走れない。ワンアウト二塁。だがシフトはまだバントシフトだ。それも無理はない。
 ここまで十郎太は送りバント。サードゴロ。セーフティバントと内野の頭を超えていない。その俊足は脅威だが塁に出さなければ良い。
 例え三塁に進んでもツーアウトを取るほうが得策だった。ベンチでは赤星秀樹が考えていた。
(いくらなんでもこれでは…それを承知で三塁へ送ってもいいがあまりに消極的過ぎる)
 彼はタイムを告げると歩み寄る。一方の商店街チームもそれを利用してマウンド上に集まる。
「風間くん。ここはひとつ君の剣の腕を見たい。あの球を…斬るつもりでやって欲しい」
(うまく行けば内野の頭をこして追加点になる。例え凡退してもボーンヘッドをしない限りはツーアウト二塁と言うスコアリングポジションだしツーアウトなら打ったら走れでいいから彼女の足なら間違いなく1打でホームインできる)と言う算段だったが
「拙者は風間の忍び。柳生のように剣に長けてはいないでござる」
 それだけ言うと打席に向かってしまった。そして商店街チームは…
「今日の祝勝会か反省会な。居酒屋・瑠璃でやるで」
「あの交差点の所の」
「ちゃうちゃう。もっと先や」
「悪くないけどビアガーデンで生をぐいってのもいいですなぁ」
 案外余裕の時はこんな話をしているものである。
 そして試合再開。十郎太はやはりバントをした。ところが綾那の足がとにかく速い。三塁は諦めて一塁で刺した。
 ここで鍋常社長が出てきた。監督でもないのに投手交代を告げに行くが、草野球だから大目に見られた。長身の投手が登板する。
「権藤くん。私に無礼を働いたあの小僧をきりきりまいさせてくれ」
「ふふ…そろそろ出番かと思ってましたよ。雨でさえないのなら私の出番ですからね。
 何しろ『権藤・権藤・雨・権藤』と言うくらいローテーションを埋めてきましたから。それに中継ぎのローテーションでもそろそろではないかと」
 そして練習も終わり対決の時は来た。いきなりど真ん中。好球必打。ところがバットがおし戻される。バックネットへと球が飛ぶ。
(な…なんて重い球だ…力負けしてしまう。ここは『必殺龍尾脚』を応用して大回転打法を…いやいや。既に赤星の親父さんが…『おやっさん』の方がいいかな? とにかくやっている。いや…若葉の逆では…)
 次の球。これを上条は流し打ちを試みた。綾那が力任せに強引に引っ張った逆である。ところが球威に押されファーストファウルフライ。結局0点。チェンジ。

 7回の裏に入る前だがキャッチャーの防具をつけに戻った父親にみずきが迫る。
「親父。おれは…おれはいつ?」
「くどい。お前の出番はもうない」
(何だか性別が逆ならバラねーさんとゴオマみたいだな…)
 なんて考えてしまう上条であった。一方相手にされなかったみずきは膨れていた。見かねて坂本が助け舟を出す。
「赤星くん。出番がいつ来てもいいように準備をしようか。どうやらまだグローブはあるようだし…キャッチボールをしよう」
「…先輩…」
 このときは打算抜きでこの好意をありがたく思った。が…
「じぃーーーーーーーーーーーーーーーーーっ」
 氷より冷たいツララのように射抜く千鶴の視線が物凄く痛くそれから逃げるべく
「先輩。それじゃすぐはじめましょ』
 ベンチ前を避けファウルゾーンに近いところまで逃げてしまった。

 その様子を見て穏やかでなかったのは千鶴だけではない。ライトの七瀬も気になって仕方ない。
(ちょっと…私が相手してと頼んでも断ったのはこう言うせいなの…)
 これではまともに守備にならない。
「ライト!!」
 鋭く叫ぶ真理の声も届かない。はっと気がつくと目の前に打球が。慌てて飛び出して後逸。俊足とはいえない王も三塁まで達した。
「よぉーし。燃えて来ましたよ」
 四番長嶋の気迫は伝わってきた。
「くっ。負けるかよっ」
 この場合は真理の負けん気の強さが裏目に出た。球が上ずってしまった。長嶋はそれを思いきりひっぱたく。十郎太の守備を充分に思い知った王は敢えてベース上に立ち止まっていた。この大飛球。スタンドイン。あるいは金網直撃は論外だが外野が取ってからでも充分にセーフだからだ。
 事実レフトの榊原はもう後ろへ下がれない。センターの十郎太が猛然と追うが落下地点にはたどり着けてもジャンプが間に合うとは思えない。だがスピードを緩めずそのまま榊原目掛けて跳んだ。
「榊原。お主の傀儡の力を貸すでござる」
 瞬間的に何をしたいか榊原は理解した。十郎太の走りにタイミングを合わせる。
 十郎太が榊原を飛び越える瞬間に「ビッグ・ショット」で上にかち上げる。強烈なアッパーで上に飛んだ十郎太は打球に追いついた。
 ルール上。物を(普通はグローブ)を投げて打球を落とせば、打者は無条件で進塁できる。
 厳密にはこの場合もそれに近いが、ビッグ・ショットが上に突き飛ばしたのを証明できる人間はいなかった。
 加えて十郎太が取っているのでその発想は出なかったようだ。
 だがさすがにバックホームの余裕はなく悠々とタッチアップを許す。3対3の同点。
 山本浩二はショートへの痛烈なライナー。綾那がその身軽さと反射神経で横っ飛びダイビングキャッチ。有藤は三振に倒れた。

 8回の表。打順は赤星秀樹。キャッチャーフライ。榊原はセカンドゴロ。真理は投球の疲れか三振だった。

 その裏。商店街チームは七番。石毛がセーフティバントを試みるが上条のダッシュがよかった。だが一類カバーの真理が若干遅い。何とか刺したが真理の疲れも結構な物だ。
 打順は八番の野村。サード深い当たり。
「サイキョー」
 意味不明の気合で跳びついた入来がダイビングキャッチ。普通なら内野安打だが足の遅さが祟りアウト。監督の大沢が出てきて代打・田淵を告げる。
「いいピッチングをしてても…それでもおれは(投球を)やめねばならない」
 残念そうな権藤と入れ替わりで打席に入る。威風堂々。巨漢だった。
「くッ…気合入れていくぞ。先輩。さっきみたいのを頼むぜ…ありゃ…?」
「入来先輩!?」
 ファーストから上条が慌てて跳んで行く。
 どうやらダイビングキャッチからスローイングしたまではいいが、勢い余って三塁ダッグアウトに飛び込んでしまったらしい。そしてそのときに頭を打ったらしく目を回していた。
 タイムを取り全員で運びこむ。さりげなく七瀬が治療したのでけが自体は心配ないが、気絶からはさめない。ため息をつく秀樹。
「仕方がない。キャッチボールで肩は温まっているだろう。みずき。お前が投げろ」
「待ってたぜ。その言葉」

 結局、瑞樹の代役・入来に代わってみずきが入ると言う変な話になった。
 それにともない真理もファーストへ。そして上条もサードへとシフトする。
 つまり性別こそ変わっているが最初の布陣と同じになっていた。バッターは田淵。
(さぁーて。まずは鉄則の外角から)
 速球をねらい通りに放るがそれを軽がると田淵は叩いた。
「なっ!?」
 思わず振り返るほど見事な打球が放物線を描いてライトへと飛んで行く。だが途中からぐんぐんと切れて行く。ファウル。
(風か…)
 一方命拾いのみずきはまだ胸が高鳴っていた。
(驚いた。軽くバットを当てただけであんなに…それなら腰の回らない内側ではどうかな)
 内角低目をつくがこれはライナーで客席に飛びこむ。ただしファウルゾーン。
 みずきは度肝を抜かれていた。同点の終盤と言うタイトな局面も物を言う。
(くそッ…やはり大きな体って伊達じゃないな…おれの小さい体じゃ抑えるだけの球威はないか…まして今の時点では女でなおさらちっちゃいし…待てよ。でかい方が…そして男が有利とは限らないな)
 みずきはランナーがいないにもかかわらずセットポジションを取る。ノーワインドアップだ。
 ところが彼女はアンダースローで投げた。小柄な女がさらに下手から。これが見事に低め一杯一杯に決まり見逃し三振。逆に田淵は大きい分だけ遠く見えてボールと判断して見送った。8回を凌いだ。

 9回の表。最初からの取り決めで延長戦はなかった。すなわちこの回に点を取らないと勝ちはなかった。だが打順は下位。
(私が何とかしないと。私のミスで…みずきを信じないで1点挙げちゃったんだし)
 七瀬は三塁打にしたプレイで自分を責めていた。人一倍真面目な彼女は思いつめる傾向がある。
 商店街チームは代打の田淵がそのままキャッチャーに。キャッチャーに入っていた野村が退きそこに山田が入りピッチャーだった。
 投球練習。華麗なるサブマリンが低めに球を決める。プレイボール。七番の七瀬からであった。
 フルカウントまで粘るがファーストゴロ。必死で走る七瀬。意外にも交錯プレイになる。山田はタイミング的にはセーフだったものの一塁ベースをまたいでしまった。おまけに突進してきた七瀬に衝突された。もちろんこの衝突は守備妨害とは見なされなかった。
 セーフだがもんどりうつ山田をみて動転する七瀬。
「大丈夫ですか?」
「足を…やっちまったか…」
 苦悶の声で言うが七瀬に直されてどうやら気のせいと思いこむ。それでも「やったかも」と言う疑念は踏みこみをためらわせる。
 姫子が素直にセンター前に打ち返した。打順は綾那。次はトップのみずき。
(おれの前にランナーを溜めてくれ)
 ところが一人に投げて何ともなくなったと理解した山田は完全な投球をする。これには綾那も当てるのが精一杯。
 そしてなまじ当てたのが悪かった。セカンドゴロ。4−6−3のダブルプレイ…にはならなかった。綾那の俊足がダブルプレイを阻止した。姫子フォースアウトに留まりワンアウト一塁三塁。その場面でみずきに回ってきた。
(よし。球筋はすべてみた)
 だが実際に打席に立ってみると予想以上に低めで伸びる。
(これは打ち返すのが難しいぞ。それなら…)
 みずきはベンチと三塁ランナーの七瀬を見た。七瀬は必死で表情を隠す。
(バントするの? ソフトボールでやったことあるけどスクイズよね。それって…私が遅かったら…みずきが空振りしたら…台無し。ううん。信じないで失点したのなら信じて得点しなくちゃ)
(山田。こりゃやってくるかもな。一球外すぞ)
 初球は大きく外した。ピッチドアウトだ。みずきもそれを見越していた。だから次にした。
(うん…)
 七瀬の表情から次を読み取った田淵だが敢えて顔には出さない。意図的にやらせて三塁ランナーを殺すつもりだ。
 セットポジションから山田が投げる。やはり七瀬は走ってきた。だがはじめからウエストボール。
 ところがそのウエストボールを狙ってみずきが飛んでいた。辛うじて足がつく前にボールをバットに当てた。しかもご丁寧にフライにならないように大根切りと言っていいスイングで地面に叩きつけていた。到底これでは三塁ランナーは刺せない。高いバウンドだし綾那の俊足もありなんとかみずきだけを一塁で刺したがみずきは『してやったり』の表情でニカッと笑う。生還した七瀬も手を振って応える。田淵は呆然としていた。
 (しまった…はじめから『ウエストボールそのもの』を狙っていたのか。確かにウエストしたんで安心して油断したところはあったがそこを突かれた…)
 それでも何とか次の十郎太にバッティングをさせずスリーアウトチェンジ。最終回の攻撃に全てをたくすことになった。

 9回の裏。打順よく一番の原から。
「さあ。まずは同点です。サヨナラゲームの夢は僕から始まるのです」
と、気合が入っていたがセンター浅いフライ。ベンチに引き上げつつ一塁のファウルラインで立ち止まり
「私の夢には続きがあります」と言い残し引き上げて行った。
 続く中村勝弘はサードゴロ。三番・王を迎えるがこれも低めを丁寧に突きファーストゴロにしとめた。ゲームセット。辛勝だった。
「いやあ。負けましたがナイスゲームでした。特にセンターの忍者くん。
 いやいや本当に忍者のわけはありませんがまるで忍者のような身の軽さと言う私なりの敬意を込めてです。素晴らしいフィールディングです。
 どうです。ウチのチームへ来ませんか。野球と言うスポーツは人生そのものですよ」
「いい加減にしろや。シゲ。あっちはまだあるんだからよ」
「まだ…?」
「ある…?」
「親父…どう言うことだよ?」
「うむ。実はこの後のチームも対戦相手をほしがっていてな。本当はキャンセルしたチームがダブルヘッダーだったようだ」
「ハイ。アカボシサン。ゲームヲウケテクダサッテサンキューヨ」
 見事な髭面の外人だった。
「紹介しよう。駐日大使のみなさんたちだ。バースさん。クロマティさん。リー兄弟のお二方。マルカーノさんに…」
「そんなにやってられるかーッッッ」
 絶叫がグラウンドにこだまする。
 いかに若い面々でもさすがに一日で二試合…ダブルヘッダーは嫌だったらしい。

次回予告

 夏休み。旅のシーズン。海水浴と温泉を希望してみずきたちは九州へと旅立つ。志し半ばにして天に旅立ってしまったゆかりを思い感傷的にもなるがしかし黙っていてもトラブルを呼ぶ面々は旅先でも例外ではなかった。センチメンタルな旅などまっていようはずもない。珍談。奇談の続出旅行。
 次回PanicPanic第14話「センチメンタルジャーニー」
 クールでないとやっていけない。ホットでないとやってられない。

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