第34話「Merry Xmas」Part2  Part1へ戻る

 宴は進む。今のところは立食パーティーのみであるが、いずれはショーやプレゼントタイム。
 そしてダンスタイムなども予定されている。

 大忘年会と言う建前だが、実際は見事にクリスマスパーティーである。
 大きなもみの木に飾りつけ。
 七面鳥にケーキ。そして山と積まれたプレゼント。
 参加者のつれてきた子供たちは大はしゃぎだ。
 それに拍車をかける存在がステージ上にいた。
「ブシレッド」
 二刀流でポーズを。
「ブシブルー」
 槍を掲げる。
「ブシイエロー」
 棍を振り回す。強力戦士のイメージだ。
「ブシピンク」
 どうやら爆弾を使う設定らしい。
「ブシグリーン」
 最後は弓を振り絞るポーズ。
 侍や鎧武者をモチーフにしたと思われる、カラフルなスーツの五人の男女が舞台上でポーズを決め派手な名乗りをあげる。
「士道戦隊ブシレンジャー」
 ここでどーんとカラースモークが上がる。会場につれてこられた子供たちは大興奮。
 いわゆるローカルヒーローの一種である。北条家での子供向けキャンペーンでのキャラクターだった。
「なにこれ? かっこいいーっ」
 子供同様に騒いでいるのは…書くまでもないか。
「良い子のみんなには僕たちからクリスマスプレゼントだ」
 子供向けのプレゼンターとして呼ばれたのであった。おとなしく列を作る子供たち。
「いいなぁ。僕も並ぼうかな…」
 羨ましそうに見ている上条。本気でやりかねないので止める一同。

 上条が子供の行動なら「大人の行動」に出たのが榊原だ。
「カクテルはいかがですか」
 トレイを持って飛び回るフロアレディの一人を、パーティー会場の隅っこで捕まえた。
 左腕で女性を抱き、右手で顎を持ち上げつつ口説きに掛かる。
「カクテルより、君の方が美味しそうだ」
「あら…」
 センスのカケラもないくどき文句だが、どうやらその女性はそれが嫌いじゃないらしい。
 そういう女性を的確に見抜いて口説きに掛かる辺り恐るべき16歳。
「どう? (パーティー会場のホテルの)上の部屋で『二次会』は?」
 普通なら嘆く老けた顔をよく言えばポジティブに捉え。悪く言えば悪用して女性を口説いていた。
 渋い口調と甘い表情に簡単に乗ってしまうフロアレディ。もちろんそういう女性をターゲットにしていたのは言うまでもないが。
「そうね…何なら今すぐ抜け出して…と…思ったけど、や…やっぱりお仕事はちゃんとしないといけないわね」
 後半いきなり空々しくなり、するりと榊原の腕から逃れて慌てて逃げて行く。
「ア…おい。ちっ。行っちまったか。なにか逃げられるようなへまやったかな?」
 逃げられた立場としてはもっともなつぶやき。だが口説くので夢中に気がつかなかったオーラを感じる。
「ん?」
 恐る恐る後ろを振り返ると、鬼も逃げ出しそうな『笑み』を浮かべている金髪の少女が。
「真…真理!?」
 確かにこれを見ていたら逃げるだろう。榊原だって逃げだした。
 もちろんガンズン・ローゼスで首を吊られるのは言うまでもないが。
「まったく…あんたはホント見境ないな」
 怒るより呆れている真理であった。

「ひゃっほーい。メシだメシだーっ。美味いものがいっぱいあるぜ」
 もしかしてお笑い要員で招かれたのか?
 そう思えるほど笑いを(失笑だが)招く入来のハイテンションぶりであった。

「あっ。みなみちゃーん」
 みんな盛装していたのでわかりにくかったが、正義クラブ三人娘を見つけ出した綾那。
 パンプスだというのに軽快に走って近くへと。
「あっ。綾那ちゃん」
 『繋がり』を言うなら姫子といつも一緒のグループである綾那がいるのは、予想通りと言うより『いないと不思議』なほどである。
 だから声をかけられるのも当然ではあったがあまりあいたくなかった。
「うっわぁー。可愛い」
「そうかな? なんだか恥ずかしい…」
 それが理由だった。女の子だからそれなりに着飾りもするが、こういう衣装は初めてで恥ずかしかったのだ。
 みなみの衣装は大きく肩と背中の出たピンクのドレス。胸元の花がワンポイントだ。
 いつものボブカットを若干アレンジされていた。
「平気だよ。とっても可愛いよ」
「ありがとう。綾那ちゃんも可愛いよ」
「そうですわ。やはり特別なことをするときは、特別な衣装を着るべきですわ」
 落ち着いた声が横から。改めて残りの二人にも向き直る綾那。
「来てたんだね。三人一緒に」
「はい。姫子さんのお招きにあずかりましたので」
 満面の笑みで答える谷和原友恵。和のイメージのある彼女だが、ここは洋風に決めていた。
 誤解から対立した久子と真理。姫子は真理の助っ人。友恵は久子のチームメイトとして対決。
 だが決着がついてからは仲良しになったのだ。
 ともに礼儀正しく和風の少女。あい通じるものもあったようだ。
「友恵ちゃんのお供といえど、パーティー会場で悪事を行う輩がいないか目を光らせるのは忘れてません。だから安心してパーティーを楽しんでください」
 相変わらず過剰な正義心の麻神久子。こちらもドレスだが短めのスカートは有事の際に動けるようにか?

「ふう」
 珍しく疲れたような息を吐く姫子。
「姫。お疲れでござるか? しばし休まれるか?」
 十郎太が気遣う。それに対してにっこり笑う姫子。
「ありがとうございます。十郎太様。でも平気ですから。たださすがにご挨拶が続いたので」
 人と逢う。それは多大なエネルギーを使う行為である。
 こういう席での挨拶には慣れている筈の姫子だが、期末試験があったばかりとか色々あってさすがに気疲れをしていた。
「綾那殿に頼んで力を分けていただきましょう」
 これはマリオネット・マドンナでの体力補給の意味だったが
「そうですわね。ご挨拶回りが終わりましたら、皆さんのところに戻りましょう。
 なんといっても皆さんのところが一番、落ち着きますものね」
「左様ですな」
 にこやかな会話。これだけでも随分と負担が減る。そんなときだ
「兄上ーっ」
 甲高い声が十郎太を呼ぶ。駆け寄る少女を一喝する十郎太。
「たわけ。忍びがそのように大声を出すとは何事だ」
 言われた少女。弥生はきょとんとしている。
「でも兄上。このような場所でこそこそしていたらかえって目立ちません?」
「む…」
 一理あったので言葉に詰まる。
「木の葉を隠すには森の中…ですよね?」
「ぬ…ぬぅ…」
 意地悪く続ける妹に言葉のない十郎太。
「ぷっ…うふふふふふ」
 思わず姫子が笑い出す。
「姫…」
「あ…あら。いけない。わたくしったら。十郎太様のことを笑ったりして」
 口元を手で隠して笑いを隠す。
「いや。そんなことはどうでもよいでござる。だが笑いが出て安心したのでござるよ」
「それなら良いのですが…ところで弥生さん。ご用件は?」
「ああそうでした。兄上。姫様。準備万端整いました」
 明るい口調であっけらかんと。十郎太は「うむ」と短く頷くだけ。
「ちょっと…胸が痛みますわね」
「仕方ないでござる。坂本殿に来ていただかねば、この博打は打ちようがござらん。
 しかし坂本殿が来られれば千鶴殿が参るのは必定。けれど邪魔をされては困るでござる」
「千鶴さんには後で謝らないといけませんわ。わたくしはただ、お友達の彼女にも来て頂きたかっただけなのに…」
 結果としてその友情を利用した形の榊原の計画。
 しかしそれが逆に千鶴に感謝されることになるのだから、わからないものである。

 その千鶴。坂本にべったりくっついてパーティーを回っていた。
(考えてみれば…ウチのパーティーじゃ、私も今日の姫子みたいにあいさつ回りの必要があるわね。
 でもここでなら私も坂本君もただの客。遠慮なくこうしていられるわ。
 あの時はここまで考えてなかったけど…姫子に感謝すべきかしら?)
 その腕をとられている坂本は七瀬を探していた。
(及川君…真面目な彼女が未成年の飲酒と言うルール違反をするとは思えないが…飲んでいたら勢いでOKをしてくれるかも?)
 ほとんどなりふりかまわずだった。それほど七瀬が好きだった。プライドかなぐり捨ててもいいくらいに。

 パーティーに混じって人知れず警護をする。それが今回の風魔衆の役目だった。
 しかし九郎だけはカクテルグラスを片手に飲んだふり。坂本を観察していた。
(ふむ)
 僅かに頷く。
(会話の内容もつかめた。表情の作り方も。問題は千鶴殿の眼力であるが…時さえ稼げればよい)
 彼は任務と同時に十郎太からの依頼。そして姫子からの命令(姫子自身は頼みのつもりだが)を受けていた。
 そのために坂本を観察していたのだ。
(そろそろ作戦の刻限。用意をせねば)
 彼はさり気なくその場を去る。

 今度は大人向けのショータイムだった。
 オーケストラの音楽にあわせてダンサーが舞い、健康的な色気を振りまいていた。
「いいぞー。姉ちゃん。もっと脚開いてー。ポロリはないの?」
 完璧にオヤジモードの榊原を、真っ赤な顔をした真理が殴り飛ばして黙らせる。そうかと思えば
「うーん。やっぱりお金持ちがパーティーでショーといったら『ロシアの赤いサイクロン』vs『ジャングルで育った野生児』だよな」
などと上条がわけのわからないことを言っていた。
「いいなぁ。背が高いとすらっとして何着ても似合いそう」
 女の子としても低いほうに入る綾那が、ダンサーたちのすらっとしたプロポーションを羨んでいた。
「あら? 綾那さんはとても可愛いですわ」
 フォローののつもりだが、この場合あまりフォローになってない。
 綾那の中では「可愛い」=「幼い」と言う図式が出来ていたからである。

 中盤に来てプレゼントの抽選会になる。
 あらかじめ渡されていたクジ。その当選番号を決めるのである。
 四つのルーレットが回される。それを矢で射抜く。宝くじと同様の抽選方式だ。
「それではお願いします」
「はい。わかりましたわ」
 依頼されたのは姫子。確かに北条家の娘じきじきの抽選では、不平をこぼす人間もいないだろう。
 しっかり弓道着に着替えて弓を振り絞る。ちなみに今回は侍女がいたので人並み程度のスピードで着替え完了。
「行きます」
 文字通り矢つぎ早にルーレットを打ち抜く。その早業に客からも感嘆の声が。だがルーレットが止まるとさらに驚愕の声が。
 なんと翌年の西暦になっていたのだ。
「まさか狙って?」
「姫子お嬢様は弓の達人と聞いているが、いくらなんでもあのルーレットで狙ったナンバーに当てるなんて芸当が…」
「しかし偶然ならこれはこれで凄い」
 客たちは沸きあがっている。

 驚いているのはクラスメイトたちもだ。
「『姫神』で当てたのかな?」
 綾那の疑問ももっともだ。
「いや。若葉も見ていただろう。スタンドは発動していないし、矢の軌道も不自然じゃない」
 聞き流しそうだが、すっかりマリオネットマスターとして覚醒していることを示す上条の言葉。
(基本的にマリオネットはマリオネットマスターにしか見えない)
「アタイとしてはむしろマリオネットを使った方が納得行くぜ」
 整った顔の和風美少女がニコニコ微笑むさまと、凄腕の弓使い振りが合致しない真理のセリフ。
 真理だけではないが。
「改めて達人と思い知ったな。もっともいつもの天然振りからは想像もできないのは確かだが」
 舞台の上では二等から下を別の射手たちで選定しているところだった。

「ちょっと余興が過ぎましたわ」
 合流するなりペロッと舌を出す姫子。彼女にしては「品がない」行為だが、やはり年頃の娘だけに可愛らしくも見える。
「じゃあ…狙ってなんだ?」
 みずきが驚いている。
「なに。姫なら雑作もないこと。的は動いておらぬのだ。回転こそしているがその回転も一定。呼吸さえつかめれば」
「それでもすっごーい」
 このときだけ七瀬が落胆を忘れて目を丸くして驚いている。
「皆さんのクジに合わせようかとも思ったのですが、一位の番号では贔屓になってしまいますからやめましたの」
 さらっと言ってのける姫子。物腰の柔らかさに忘れかかるが、彼女もまた武家の末裔なのである。

 会場内をサンタクロースが闊歩している。もちろん扮装ではあるが表情を変えたのは子供たちより壮年の男性が多かった。
「か…会長。これは」
 そう。サンタクロースは北条家の総帥だったのだ。本来の慰労の目的で労って回るのだが、スーツ姿で呼びつけては慰労どころか緊張させる。
 ここは無礼講と言うことでクリスマスらしくサンタクロースの扮装である。
「あのサンタさんが姫ちゃんのおじいさんなの?」
「はい。そうですわ。とても優しいお爺様なのですよ」
 なんだか綾那の目がきらきら輝いている気がする。渋いじい様が好みと言うのではないなら、やはりサンタクロースか。
 なにしろそのサンタは大きな袋を担いでいたのだ。そして社員についている子供に対してプレゼントをしていたのだ。
「さんたと申すと挿絵を描いている御仁のことでござるか?」
「いや……この場合は違うと思うな」
 珍しく十郎太がボケて上条が突っ込んでいた。
 十郎太にしてみれば和風。それも忍びと言う閉鎖された空間でのここまでの生涯。外国の伝統には疎かった。
「しかしあの格好。爺さんがやると萎えるよな。やはり太ももむき出しの女の子が」
「カズ…あれはもともと爺さんの格好だ」
 さすがに殴り倒すのも飽きてきた真理。榊原のこの手の発言程度では一々どついていられない。

「それではアタイたちもプレゼント交換会としゃれ込むか?」
 この提案は綾那だった。当初はこのイベントでプレゼントは用意してあるからと姫子は言ったが、互いに持ち寄ってと言うのが楽しそうでやることにした。
 ただし上限は五千円。
 高校生としては充分高価だし、あまり高いとかえって気を使うからと言う理由だった。

 持ち寄った品はテーブルの上に。それをクジであてることになる。
 別にアミダクジでもマッチ棒に着色したものでもよかったが、上条の提案でトランプ使用。
 上から順番にカードを開いて置いて行く。同じ数字が出たら選びなおしである。
 そして残りのカードから順番に引いていき、数字や絵札が一致したらそれを獲得。
 当たらなかったらスカ。再び順番を待つことに。

 予備抽選で順番を決める。まどろっこしいがこの交換会自体を楽しんでいるのだからそれもよいだろう。
 最初は上条だった。シャッフルされたカードを上から引く。
「む。カテゴリー8か。面白い」
 だがスカ。思わずカードを投げる上条であった。
「トランプに八つ当たりしないの。つぎはあたしね」
 続くのはみずき。ダイヤのQ。これは当たりだ。
「なにかしら」
 その場で開封。化粧品セットだった。
「あ。アタイの持ち込んだ奴だ」
「キャーありがとう。使わせてもらうね」
 本当に喜色満面のみずき。誕生日にも同じものをもらったがそのときは渋面。
 だが精神まで女性化した今は素直に喜んでいた。
「お前さ…真理。男に当たったらどうすんだよ」
 これはもっともな榊原の突っ込み。
「そしたら彼女へのプレゼントにすればいいじゃん。女の方が多いんだから確率もさ」
「そうね…女の子の方が多いものね」
 沈んだ七瀬の口調。はっとなる真理。みずきを完全に女とみなしていたことに気がついた。
「いや…あの…」
「さっ。続けましょ」
 気まずくなりかけたが、七瀬自身がそれを嫌い続行を切り出す。
「はーい。つぎはボクーっ」
 綾那が元気よく言う。引いたカードはハートの2。「Spirits」とコールする上条。
 品物は熊のぬいぐるみだった。
「可愛いーっ。誰の? 七瀬ちゃん? 姫ちゃん?」
「あたし」
 提供者はみずきだった。
(ここまで…女に…)
「あんたは昔からぬいぐるみ好きだったものね」
(あ…そーだった)
 ぶっきらぼうで悪い意味で男らしかった瑞樹だが、瑞枝の幼少時の教育のせいかぬいぐるみが好きな男の子になってしまった。
 占いは気にするほうだし、甘いものがすきと完全な男のときから女っぽい要素はあった。

 続いた真理はスペードのQ。既にQはみずきが引き当てたのでスカに。
 十郎太が続く。当たったのは姫子の提供したマフラーと手袋であった。
「せ…拙者如きにもったいない。かたじけのうござる。大事に使わせていただく所存」
「まぁ。ありがとうございます。ちょっと女の子向けのデザインかと思いますが如何でしょうか?」
「問題ござらん。拙者、ありがたくこれを使わせていただくでござる。風呂以外では肌身離さず」
「いや…冬の外出だけでいいと思うよ…」
 真理の突っ込み。

 次に引いたのは姫子。そして当てたのは上条提供の美少女フィギュアだった。
「女の子に当たってよかったかな。大事に使ってね」
「はい。大事に使わせていただきます」
 満面の笑みの姫子。偏見のない彼女にしてみればそれはただ単に可愛らしい人形。
(飾る以外に使い道があるのか…いや。『筋金入り』の考えることだ。何かあるんだろう…)
 他はそんなことを考えていた。

 七瀬のゲットしたものは栄養ドリンクと布地の少ないショーツだった。赤面するほどエッチな下着だった。このセンスの悪さは…
「アンタは!」
 いきなり榊原の首にガンズンローゼスを巻きつける真理。
「こ…コラ。俺がやったって言う証拠でもあるのか?」
「アンタ以外に誰がいる? なんなら残留思念を読んでやろうか?」
 真理はマリオネットマスターである。物に触れることにより、思念を読み取れることがあるのだ。
「あ゛…」
 顔色の変る榊原。自白したようなものだ。
「デリート許可」
 手でバツを作りながら上条が言う。同時に吊り上げられる榊原。

 その榊原が次。これでスカを含めて一巡した。引き当てたのは綺麗な帯。提供者が十郎太なのは言うまでもない。
「おまえも男に当たること考えてなかったろ?」
「あいすまぬ。姫のことしか考えてなかったでござる」
「まぁいいけど…使う?」
 真理に尋ねる。
「いや…アタイもキモノは…」
 着付けが出来るはずもなかった。ちなみに綾那もダメだったが七瀬はある程度は出来る。

 再抽選になる上条。スペードのA。そのカードをベルトのバックルにさしこみ右手を斜め前に伸ばす。そして「変身!」
「いいから開けなって」
 言われて開封すると御丁寧にベルトだった(笑) 七瀬の提供したファッションベルト。
「うーん。男の子だと実用性がないかしら? ダメなら妹さんに上げてね」
「そうするかも」
 女子に当たれば問題なし。榊原も十郎太も姉や妹がいたのでそういうつもりだった。

 自動的に真理に綾那の用意したプレゼントが行く。ちなみにそれは少女漫画のセット。どう見ても上条のことしか考えてなかったのは明白。
「だってだって。くじ引きと思わなかったんだもん」
 それなら納得。ちなみに上条が買いにくいであろう『少女漫画の傑作』を用意したのだ。
 もっとも欲しけりゃ迷わず本屋のレジに行くだろうが。
「……上条。交換しないか?」
 真理が提案する。
「その方がいいかな」
 ファッションベルトはちゃんと使えそうな真理に。そして漫画セットは綾那の希望通りに上条に行く。

 宴は続く。そろそろダンスの時間になろうかと言うところだ。

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