コミックマーケット70参戦記

2006/8/12

 5/25日。コミケット準備会からの封筒が到着。当選通知でサークル入場チケットを中心としたものだった。そのときの僕の心境。
「しまった。何もやってない…」

 その瞬間からネタを考える。が、考えるまでもなく代表作二本の番外編と決定。
 やはり少しでも知られたキャラでと。

 設定はそのままではなんなので「もしも」の世界。
「PanicPanic」と「着せ替え少年」で設定逆転。
「パニパニ」で瑞樹が男子として通学するも、何かと女の子にされてクラスメイトのおもちゃに。
「着せ替え」でつかさが全寮制の女子校に転校。女子として暮らすと。

 六月いっぱいで何とかした。推敲して当初予定していた印刷所さんに入稿当日。
 夜勤明けの僕は一度帰るとまず出れないと思い、ネットカフェで時間つぶし。
 同時にきちんとCD−Rのデータが見られるかのチェック。
 それも済んで時間つぶしで色々ネットで。
 ふと気になり一度スルーしたコーシン出版さんに。
 そしていろんな事情から土壇場で乗り換えた。

 夜勤明け二日目の7/7に持ち込む。が、ワードで作成したものはそのままだとレイアウトが崩れたりするから、やはりあるソフトで画像データに変換して欲しいと。
 実はそれがスルーした理由だったが「どうしてもダメならそのままでも」とあったので切り替えた。
「はぁ。だめか」と落胆した僕に一言。
「せめてこの出力見本のレイアウトが真ん中なら」
 最初に予定していたところではとじしろとして余計取らないとダメだった。ん? そのまま使えるの? プリントアウトしたものが?
 考えてみればまんが原稿を印刷するのと同じか…
 実はコーシン出版さんに乗り換えた理由のひとつが、自宅からかなり近いこと。
 そうは言っても駅をいくつかではあるけど三十分しないでつける。
 また来ることを告げて慌てて帰宅。
 取っていた余白を通常の数字に戻し。それで乱れた部分を修正。
 なおかつきっちり本文52ページにあわせていたのが、それで減った2ページ分を突貫で追加。
 再入稿が六時を回るが大丈夫か尋ねたら待っててくれると。
 そして何とか七夕の日にめでたく入稿を。

 ちなみに…本を作るだけなら余裕はいくらでもあったけど、十日までだと20%も引いてもらえる。
 それがないと一冊六百円でも回収できない。
 楽しめるなら百円赤字でもと思ったけど、おかげで五百円で回収できる目処が。
 そして次の日から昼の仕事。予想してたけど残業でとてもじゃないけど六時前に到着できそうになかった。
 その日に慌てた甲斐があった。

 それからはしばらくはサイトのほうに没入。そして下旬からコミケ用の準備開始。
 売れ残り想定だったので持ち帰りようのカートを購入。秋葉原の某店で1050円のもの。
 友人の助言に従いテーブルクロスを。百円ショップで購入。
 看板用の素材でゴールドメタリックのインクジェット用紙を東急ハンズで。

 二日くらい前にひでゆきさんからメールあり。
 後輩の江戸屋Xさんをスペースにおいてもらえないかと。
 手伝ってくれると言う申し出を断るつもりはなく助っ人決定。

 そして当日。

 前日の朝まで夜勤。
 一日だけといえどだいぶ夏の疲れもありその日は体力温存に努める。その甲斐あって寝坊せずに準備開始。
 今回は現地調達はまるで考えず、あらゆるものをもって行った。
 その中には大失敗だったものがずっしりと。

 コンビニ弁当で朝食。新木場あたりでそばでもとは思ったけど、同じ考えがたくさんいたらたまったものじゃない。

 テレビでニュースを見ながら食べる。特に天気が気になった。

 六時ちょっと前に四封さんからメール。助っ人2号決定。
 新木場でりんかい線十分待ち。あの時間の運転間隔までは把握してなかった。
 とりあえず両者に連絡。

 七時十分ごろ。国際展示場駅に到着。毎度のことだけどアニメのポスターでいっぱい。
 ここに来ただけでコミケの実感が。

 改札前で四封さんと合流。
 そして会場近くで江戸屋Xさんとも。

 挨拶を交わしてからチケットを手渡す。
 二人とも「おおーっ」と言う感じで見ていた。

 七時半にサークル入場開始。並ぶかと思いきやすんなりと。
 残念だったのはチケットは回収。スタンプ押すとか穴を開けてもいいから手元に記念で残したかった。

 西1ブロック。ふ−11bに出向くと机の下に梱包されたものが。
(あれか)
 コーシン出版さんが前日に運んでおいてくれたと言う。
 てっきり宅急便で受け取ると思っていたのだが、こんなに親切な展開とは。

 不思議だったのは発注より十冊多く入っていたこと。
 そういう慣習なのかと思っていたら、どうやらそうらしい。
 落丁とかの対策で予備として作っておくものらしい。

 手始めに机の上に重ねられてるパイプ椅子。その上にあるチラシの除去から始まった。
 厚みにして5〜6ミリくらいにはなった。それをどかして椅子を下ろす。
 そしてテーブルクロスを広げるが隣を侵食しないように気をつける。
 そうしたら初めて印刷物を机の上にあげて、梱包を解く。
 なんと表現していいかわからない匂いが。でも嫌な匂いではない。
 そして包みを開くと……おおおっ。僕の本だ。感動する。
 ぱらぱらと見てみて、それから二つの山に並べる。
「こっちの片方の山が消えたら万々歳」などととんでもない大胆発言をしてましたが。

 九時ぐらいにスタッフさんが。見本誌提出。レッドカードが出ないように祈る…が、意外にあっさり。
 小説じゃチェックも大変か。

 ところが意外なところで一言が。
 参加登録カードの捺印が見えにくいと。
 仕方ないので苗字を書いて丸で囲んでその代わりに。

 そのくらいにお隣のサークル「ゆっこの不思議な部屋」さんが。
 実は事前にサイトを見ていたけど220ページで800円…安い。しかもカバーイラストつきだ。
 まぁ気にしないようにしよう(笑)

 準備も済んでまったりと三人で立ち話。
 持ち込んだペットボトルのお茶など呑む。
 実はこれが一番の失敗。西ブロックはそんなに暑くなくて。
 それなのに暑さ対策で大目に持ち込んだから全然減らない。
 もう一回やることがあったら反映させないと。

 九時半ちょい前くらいに当日予定されていた花火大会順延がアナウンスされる。
 それにより交通規制がないと言うことで、期せずして会場内から拍手が。
 まさかそんなことで拍手とは。

 立ち話をしていたら「真城の城」さんで知り合ったnekomeさんがお見えに。
 ちなみに椅子に近かった江戸屋さんを『城弾』と思ったらしい。そりゃそうか。
 オフ会のことなどを会話していったん離れる。

 間違われたこともありそこからは僕は椅子で待つ。

 そして十時。開始を告げるアナウンス。
 実際には注目をさせる音の段階で拍手が。
 僕も初めての状態での拍手で開始を迎える。

 「ゆっこの不思議な部屋」さんのおかげかいわゆるお誕生席。初参加でこの位置っていてもいいのかな?
 とにかくシャッターが見えるような位置。
 そのシャッターがゆっくりと上がっていく。上がりきって入場者が…ポツリポツリ。
 ま…まぁ西と言うのはそんなにがつがつはしてないし。
 それこそお茶でも飲んでゆっくりとと言うつもりで。
 ちなみに十時の前には江戸屋さんは離脱。買い物に。
 でも椅子が二つだったし、お互いそれでいいかと。

 程なくして第1号のお客さんが。nekomeさんだ。
 生まれて初めての本を買ってくれた彼と握手。

 実のところ終日いて15冊もはけたら上等と思っていた。
 過小評価ではなくサイトはともかく、サークルとしてはデビューで実績ゼロ。知名度もありますまい。そういう理由。
 ところが予想に反して十一時になるまでに十冊が出た。
 それも見本誌見ないでいきなり買ってくださる方が多い。
 最初の人には思わず「見ないで大丈夫ですか?」と尋ねたら大丈夫と。
 考えられるのはサイトのほうでよく見ていると言うことか。
 しかしサイトに載っている物を本にしたならともかく、まったくの書下ろしをデフォルト買いとは。
 なんだか畏れ多い。ありがたい。

 でもいつもの買う立場で見ると気持はわからなくはないですね。
 僕もこのサークルさんの新刊は問答無用で買いとかあるし。

 11時くらいに「若旦那」ことよしおかさんが。
 コミケは初めてのご様子。
 お目当てはお隣だった様子ですが一緒にウチのも買ってくれました。
 そして恐らくはよしおかさん一流のジョーク。
「サインしてください」
 いや。確かに白地にスペースがかなりあったから、サインが映えそうですが。
 しかもマーカーまであったし。開梱用のハサミはともかくマーカーは何のつもりだったんだ? 我ながら不思議。

 サインは丁重にお断りしました。さすがにそれは想定外で。

 お昼くらいにテツマスクさんが。
 いきなりフランクな会話をしたので四封さんビックリだったんじゃ?
 実は高校時代のクラスメート。
 32万ヒット切り番記念で進呈と思っていたのだが買って行ってくれた。
(ちなみに売れ残りは切り番記念品とするつもりでした。住所を伝えてもらえたら送料もこちら持ちで進呈と)

 前後して江戸屋さんが帰還。そのあたりから四封さんと二人の軽妙な呼び込みが。

 そう。実に上手いのである。このお二人。
 実は夜店やったことあるんじゃないかと思うくらいに。
 で、一番僕が声出てなくて……それでも一年分くらいの「いらっしゃいませ」は口にした気が。

 おーくさんが来てくれた。実はそれほど用はなかったらしいけど、顔を見に来てくださったようで。
 すっごくありがたいです。
 今まではこちらが応援に行くことがほとんどで、感謝されて「そんな大げさな」とも思わなくなかったんですが納得。
 確かにこれはありがたい。

 一時くらいにカイザーが。
 本当は店番替わってもらうつもりであったけど、既にテツマスクさんから差し入れがあり食べにいく必要はなくなったし。
 それ以上に誰が来てくれるかわからないので離れられない。
 結局トイレ以外はスペースの中にずっと。
 カイザーも呼び込みを。

 この辺りだったと思うけどむつきさんが。
 実は初めてのコミケ。うちのサイトのために来てくれたと。
 こ…これも効くっ。かなり効く。殺し文句と言う奴です。
 なんかひどく緊張していたようですが、僕はそんな恐い人間じゃないので。
 ええ。マイク握らせりゃわかります(笑)

 それからしばらくでくっきーさんが。
 くっきーさん差し入れのクッキー(メイドさんの)を頂く。
「それでどうです? 中の感想は?」
 立場が逆なら絶対僕もしている質問。
「なんか不思議ですよ。いつもは重いかばん背負って歩き回っているのに。今日はでーんと座ってで」
 さらにお金が増えていく不思議(笑)いや…物を売ると言うのも初めてで。

 ちょうど折り返しの一時時点で三十冊。予想より遥かにいいペースだ。
 もちろん見本を見てやっぱやめたと言う人も居た。僕もやることなのでそれはいい。
 でも何でかなと考える。
 どうもイラストの有無を確認してそうな人も幾人か。いや。そりゃ勘違いかな?
 いくらサプライズ好きの僕でも表紙に使わないで本編だけなんて使い方はしないし。
 彼らのどういう期待に応えてなかったのかは、ちょっと聞いてみたいですが。

 TS関係では奈落さん。ふらっとさん。こうけいさんがお見えに。
 さすがに来た時間までは把握してなくて。

 二時過ぎ。ぴかっと光った。
 降るけど大したことはないといわれていたが、雷雨と言うか豪雨だったらしい。
 スペースにい続けていたのでわからなかったのですが。

 お隣のサークルでサポートしていた方がうちの本を読んでしかも「くすっ」と。
 そして購入を。
 さらにはサイトオーナーの月夜眠さんも。

 ならばとお礼で「メタモルフォーゼ」の二巻と三刊を。
 実は一巻は品切れ。同人で再販は難しい。
 午前中に「これも何かの縁だから」と三巻セットで買おうかと思ったけど、その時点でのこり一冊。
 それで遠慮していたが遠慮してよかった。
 一巻がないから断念した人が多かった。こちらが最後の一冊をゲットしてそれを確定させる立場と言うのはちょっといやだったし。

 発注は50冊。一冊は準備会に見本で提出。贈呈用で二冊ぬき、予約でも二冊。
 一般参加者用の見本誌は最終的に僕の物になる予定で。
 つまり44冊売れたら「完売」となるはずだったが、十冊多く納品されていたので44過ぎてもまだ残りが。
 九回完投したのに、同点だから延長戦も投げている感じはこんなものか(笑)

 三時半。その豪雨で来場を危ぶまれたプロデューサーさんが顔を出しに。
 一冊購入。ありがとうございまーす。

 この日用意したものにホワイトボードがあった。
 これはたとえば食事に出ているときに「作者不在」をメッセージとしておいたり、万が一完売した時のためにもあった。
 ただそれならスケッチブックの方が安かったろう。
 しかしホワイトボードならではの使い方で、残り20からはカウントタウンしていた。
 この時点では残りが4に。
 四封さんが購入意思を示していた。そして通販希望と言う声が掲示板にあったので、そろそろお客さんも来なくなったし抜いとくことに。
 それならと言うことでカイザーと江戸屋さんも一冊ずつ買ってくれた。
 手伝ってもらって買わせるのもなんだったけどありがたく。
 これで完売。しかもこの時点でだから「ごめんなさい。売り切れなんです」も言わずに済んだ。

 後は閉会の拍手をするべく待っていた。たださすがにいくつかのものはしまい始めていたが。
 ペットボトルは一本は始末したが二本が。3リッターは残っていたので捨てるにはもったいなかったし。
 まぁ売れ残りの本を持ち帰るよりはまだいいので持ち帰ることに。

 四時。閉会のアナウンスで再び拍手。
 どこかからは三本締めが。僕らも乗った。

 こうして、初のサークル参加は頼もしいサポートメンバーのおかげで大成功に終わった。
 ちなみに冬の申込書は購入せず。
「げんしけん」のササヤンじゃないけど、何も考えられなかったし。

 しかしこうしてレポを書いていて、ほんやりとだけど次の夏は何をしようかなと思い始めています。
 今(06/8)から書き溜めておけば、長い物語も行けるかなと。
 落選してもウェブにまわせるし(笑)

 まぁやっぱり楽しかったんで。

 お買い求めてくださったみなさん。
 顔を見に来てくれたみなさん。
 サポートしてくれた江戸屋Xさん。四封さん。カイザー。
 皆さんに感謝!

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