武家屋敷。そんな形容が相応しい館がある。
 まるで時代劇のセット。もっと突拍子もない表現が許されるならタイムスリップしたかの印象を与えるほど侍や忍者のいた時代の建造物という印象だ。
 春。三月で桜の花びらが舞う様が「和」を感じさせまさに「風流」であった。

 その敷地内にある建屋。雰囲気を壊さないように作られている。
 だがそれはいわゆる「忍者屋敷」であった。
 その広間。巨大な仁王像の前に佇む老いたる男。
「頭領。笠間次郎太。まいりました」
 忍び装束の少年が音もなく現れ、老人に傅く。
「うむ。来たか」
 鷹揚に答えるとその鋭い眼光を次郎太に浴びせる。
 次郎太はそれを真っ直ぐに受けとめる。
 目つきの鋭さは負けていない。
 15歳にして修羅場を潜り抜けていた。
 細身の長身は鋼を合わせた様な肉体を有していた。
 髪は長からず短からずの直毛。顔のつくりだけなら普通の少年だが目つきが違う。
「ふふ。いい目だ。いつでも死ぬ覚悟は出来ているということか」
「はっ。拙者、おつとめのためならばこの命差し出す覚悟。ただ」
「ただ?」
 ここで次郎太の表情が変わる。小さな子供のようにはにかんだ。
「ただ、許されるならば姫のために死にたいと願うでござる」
 「姫」というのは彼らの主。東条家の長女。姫乃のことである。
 次郎太と同じ15歳。
 それゆえ幼い頃から遊び相手。そして警護役を担って来ていた。
 幼馴染というわけであり、もっとも付き合いの長い女性である。
 忠誠心より恋心に近い。
 それを承知で頭領は言う。
「よかろう。ならば次郎太。お主は今ここで死ぬのだ」


女の園のお庭番
作:城弾

 突然の宣告だが次郎太は動じない。
 その精神力は身体能力以上の武器であった。
「ふふ。だがわけもなく死ねとは言わぬ。順を追って話すか」
 次郎太は余計な口を挟まない。ただ言葉を待つ。
「姫がこの春から高等部へと進まれるのは知っておるな?」
「はっ」
「うむ。だが高等部は不純異性交遊を防ぐ目的で入寮が掟。高等部ともなると体が大人になり間違いがないとも限らぬという理由だそうだ。これは例え姫ほどの富裕の者とて例外ではない」
「……はぁ」
 気の抜けた返事の次郎太。この話ではどこが「死ね」なのかわからず気勢がそがれていた。
「もちろんその建物には男はまったく入れぬ。しかし敵は女子寮だからと手を緩めるはずなどない」
 「敵」と表現はしたが戦っているわけではない。
 しかし名門にして大富豪の令嬢。身代金目当ての誘拐は考えられる。
「そこでだ。次郎太。お前には引き続き姫の警護を任せたい」
「むぅ。女の園で影から守れということでござるな。なるほど。これは難役」
 警護役自体にはしりごみしない。
 だが一つの弱点が彼にはあった。
「ふふ。女に免疫のないお主に覘きの真似事など期待しておらぬ」
 故にこの世代の少年としては考えられないほど純情なのである。
「そこでだ。笠間次郎太。『男としての』お主はまさに今ここで死ぬのだ」
「あの、話がいささか見えぬでござるが」
「簡単よ。おまえ自身が女になり堂々と姫のそばについておればよい」
「お、女にですと? そのようなことが?」
「ふふふ。わが一族の秘術にはそういうものもある」
 頭領はそこで指を鳴らした。
「はっ?」
 殺気を感じたが遅かった。次の瞬間には次郎太は四方八方から分銅つきの鎖に絡め取られていた。
「な、何を?」
「さすがのお主もこれだけのてだれの前には赤子同然だな。男として死に、女として生まれてこい」
「ま、待つでござる。拙者。命を捨てる覚悟はあったが男を捨てる覚悟の方は……」
「連れて行け」
 抵抗むなしく。連行されていく次郎太であった。

 それから一週間が経った。屋敷の一室。二十畳ほどの部屋。多目的に使用する部屋ゆえ何も置かれていない。
「まぁ」
 喜色満面の少女がいた。
 身長は平均よりやや低め。細身のBカップ。透き通るような白い肌。
 特徴は綺麗に整った黒髪ロングを切り揃えた「姫カット」
 その風貌に相応しく青い和服姿。
 彼女こそが東条姫乃。次郎太の仕える少女である。

 その前に胡坐をかいて憮然としている少女。
 やはり黒髪のストレートロング。ただしばさばさ。
 スレンダーな体形だがCはある胸元。
 しみ一つない白い肌。
 そして射抜くような目つき。
「まぁまぁまぁ。次郎太様。こんなに可愛くなって」
 そう。この「少女」は秘術によって姿を変えた次郎太である。
 やっと秘術が完成して少女の肉体へと変貌したばかり。
 取りあえずは男物の浴衣を着せられていた。
「こら。姫の御前だぞ。態度を改めろ」
 頭領が窘める。
「は、はっ。失礼いたしました」
 慌てて平伏する。謝るその声はややハスキーな高い声である。
「いいのですよ。次郎太様。わたくしのためにそのような姿にまでなってくださるなんて」
 そっと抱き締める。女同士にもかかわらず赤くなる次郎太。
「でも、これから卒業まで一緒ですね」
 明らかに従者に対する以上の感情がこもっている姫乃。
「姫……」
 既に手を回して次郎太がルームメイトになるようにしてある。これで文字通り24時間体制の警護となる。
(ふむ。そう思えばこの肉体も便利か。しかし……なんとも心細いか弱さ)
 自分の細腕をみて、認識を新たにした。

 落ち着いたところで姫乃の爆弾発言。
「それでは次郎太様。わたくしからの贈り物をお受け取りください」
「贈り物?」
 姫乃の言葉と同時に姫乃付きの侍女たちが現れた。
 一人はブラジャーやキャミソール。ショーツなどの下着を。
 一人はスカートやブラウスなど衣類をもってきた。
 さらには化粧道具を持ってきたものも。
 引きつる次郎太。
「そ、それは……」
「女の子ですもの。それなりの服装がいりますもの」
 にっこり微笑む姫乃に悪意はないが、次郎太には悪魔の笑みにも見えた。

 結局ブラジャーとショーツは泣いて嫌がるので胸はさらし。下は男時代と同じふんどしである。
 同じ女物でもスカートよりはまだいいと藍色の小袖。
 髪は櫛が入り、高い位置でくくられた。いわゆるポニーテール。
 この髪型自体は武士の髷を彷彿とさせたのか嫌がらなかった。
「さて。それではお名前はどうしましょうか?」
 次郎太は無言だった。
 女子として入学するのだ。当然だが女としての名前もいる。
 納得は行くが女の名前までつけられると男時代を否定されるようにも感じられた。
 しかしそんな内心など知らず姫乃は嬉々として考えていた。
「こんなに可愛いのならお花の名前はいかがでしょう? そう。カスミソウはかわいいですよね。『かすみ』では」
「……異存ないでござる」
 まだ想像していたものよりおとなしかったので了承した。
「ふむ。では苗字は烏丸などいかがでしょう?」
「頭領。この小袖で連想したでござるか?」
 藍色では有るものの黒一色の烏を連想したらしい。
「まぁカラスというのは悪くないでござるな。どこにでもいる鳥。拙者、いつでもどこでもお供するでござるぞ」
 やっと調子が出てきたらしい次郎太改めかすみ。
「うーん」
 まだ一つ不満げな姫乃。
「そのお姿で『拙者』もなんですわね。今日から『あたし』とご自分の事を仰ってみてはいかがでしょうか?」
「いい!?」
 任務のために変装するものはいる。それに伴い自己代名詞を変えたりもする。
「ボク」「オレ」「私」「自分」「ワシ」。だがその中に「あたし」はなかった。

「いいですか? わたくしの真似をしてくださいね。」
 小さな子供に教えるように言い含める姫乃。
「では『あ・た・し』」
「あ…あた…し」
 カァーッと頬が染まる。心だけは男であろうとしているのに女らしい自己代名詞を使うとは。
「はい。よく出来ました。それではもう一度。『あたし』」
「あ…あた…あたたたたたた」
 一種のどもりか。奇声を上げるかすみ。

 結局、これはすぐには直らずさじを投げられた。

「そうそう。次郎太。いや。かすみ。これを飲んでみよ」
 頭領が丸薬を渡す。
「これは?」
「水はいらぬ。だがすぐに効くからさらしを緩めておいた方がよいぞ」
 指示されたまにさらしを緩め、それから丸薬を飲んだ。
 変調まで僅か五分。効果が現れ始めそれから五分。計十分で元の姿に戻った。
「なんと?」
「男の姿がどうしてもいるときはこれを飲め。約一時間だけ元に戻れる。ただし副作用もあるので気をつけろ」
「それは一体」
「うむ。原理はわからんが淫乱になる効果があるようだ」
「な゛ぁ゛ぁ゛ぁ゛ーっ??」

 一時間後。女の姿に『戻った』かすみはとてもではないが「少年少女文庫」では出せないような状態に陥った。
 正気に戻って恥ずかしさから腹を切ろうとするかすみを全員で必至に押しとどめた。
「うう。何たる痴態を……」
 赤面して涙目。いわゆるペッタンコずわりで嘆いている。
「試してよかった。ああなるのか。これでわかっただろう。よいか。姫をお守りするのが優先。切腹は許さぬ」
「はっ」
 瞬時に姿勢を正す堅物娘。
「まぁ使わねば問題はない。あくまでも緊急時だ」
「そうですわ。あの学園はセキュリティがしっかりしてますから、まずそんなことはないと思いますわ」
「そう願いたいでござるよ」
 確かにそれならこんな恥を晒さずに済む。だが
(しかし…三年も女の姿で…)
 少々長いなとかすみは思った。

 入学式の直前。
 姫乃とかすみは入寮した。
 手はず通り同じ部屋。
 そもそもかすみの入学自体「警護役」として了承させている。
 だから編入試験無しで入学していた。
 この学園は中高一貫の形式の女子高。
 中学からエスカレーター式で上がってきた姫乃はいいが、本来なら外部からの「編入」には試験がある。

 大体の荷物は既に業者の手により運び込まれていた。もちろん東条家ゆかりの者たち。
 そして侍女たちの手により整えられていた。
 後は本人たちが入るだけである。
「わぁ。ベッド。わたくしこれには憧れていたんですのよ」
 純和風の家柄ゆえ寝具も布団だけであった。
 寮にはベッドが最初から据えつけてある為、ここではベッド使用となった。
「拙者は布団の方が馴染むでござるな……」
 もともと遊び相手としてもあてがわれていた「かすみ」である。
 だからフランクな口調になることもある。
「うふふ。そう思って運んでもらいましたわ」
 よく見ると片隅に布団一式が置いてある。
「おお。かたじけない。これでないと眠れぬでござるよ」
 喜ぶかすみ。それを見てニコニコする姫乃。
 そんな状況だからかすみは失念していた。
 一つの部屋で寝起きを共にするということを。

 かすみの表情が引き締まる。接近する足音を感知した。
「どうなさいました?」
 怪訝な表情の姫乃を目だけで黙らせる。そして本人は扉の影へと移動する。
 こんこん。乾いた音でノックがされる。
「ひめーっ。いるーっ?」
 こちらも高いハスキーボイスが扉の向こうから呼びかける。
「まぁ。真智さん。どうぞお入りになって」
 声を聞いてかすみも足音を感知して警戒していたのを解いた。
 中等部時代からの友人。倉上真智だとわかったからだ。
 何度か屋敷に遊びに着ている。
「ボクもいるよー」
 扉を開けると赤毛のツインテール少女が続く。
 彼女の名は高葉紗綾。真智とは正反対で小柄な少女。仔猫を連想させるが決定的にイメージをつけるのがそのつり目だった。
「アタイらはルームメイトってやつさ。あんた一人で寂しいかと思ってきてやったぜ」
 真智は大柄な少女である。
 校則違反と思われるが見事な金髪。しかも逆立てていた。
 胸も立派なため服装と化粧では未成年には見えない。
「ほらほら。どう」
 耳たぶを見せ付ける。ピアスが光っていた。
「体に傷をつけるのは感心いたしませんわ。でも耳飾はとても綺麗ですわ」
「相変わらず古風だねぇ」
「それからルームメイトならいますわ。じろ……かすみさん」
 うっかり次郎太と言いかけて改める姫乃。
 それに応じて片隅から真智と紗綾の前に出るかすみ。
「拙者、烏丸かすみと申す。以後、お見知りおきを」
 ぽかんとする二人。やがて弾けるように笑い出す。
「なんだよあんた。まるで時代劇だな。『拙者』かよ」
「姫ちゃんとつりあってるよねー。お姫様とお供みたい」
 最初は笑われて憮然としたが
(ぬかった! つい『拙者』と言ってしまったか。ぬう)
 焦っていた。こんなピンチは今までに経験した事がない。
「あははは。実はあんた姫の護衛で女装した忍者とかじゃないだろうな」
 心臓を鷲づかみにされたような気分のかすみ。なんでこんなに見事に読まれている?
「そ、そんなわけはないでござろう」
 声は女なのだが口調が男丸出しである。
「うーん。それじゃみんなでお風呂行こう」
 紗綾の提案に全員が目を丸くする。どんな関連性がと?
「裸にすれば女の子かどうかわかるじゃない。それにお引越しで疲れたし」
「ああ。それならわかる。そうだな。どうだ。姫。ここには大浴場があるらしいぜ。いかないか?」
「あら。それは良いですわね。では参りましょうか? かすみさん」
 適当な口実をつけて回避してくれると思っていたらまさかの死刑宣告。
 主君には逆らえず。また自分の女体がどれだけ本物に近いかとの試しになると割り切った。

 割り切ったものの13階段を登るような足取りのかすみであった。
 もたもたしていたら紗綾がなにかを勝手に持ち出してきたらしい。
 しかしそんなことどうでもよかった。

 大浴場の脱衣所。
 サラシと褌というかすみの姿に唖然となる真智と紗綾。
「なんつーか。ほんとに時代が違うな」
「でもかっこいいね。それにスタイル良いし。胸も……」
 紗綾はAAカップだった。真智はEカップ。
「こ、これでわかったでござろう。拙者が女だと」
 むしろ否定したかったがこの場は女と信じてもらうべき。
 心の中で泣きながらこの言葉を言う。
「いやぁ。悪かった。侘びで背中を流させてもらうわ」
「い、いや。別にそんなことは」
「いいからいいから。はい。脱いじゃって」
「姫ちゃんもね」
 極端に着替えの遅い姫乃は未だに帯をほどいただけである。
 それを手伝うことが多かった紗綾は、とうとう着付けが出来るほどに。
 そして真智は脱がし方が鮮やかであった。こちらも姫乃の着替えを手伝ったりしていたからだ。
 あっと言う間にかすみを生まれたままの……とはいえないが一糸纏わぬ姿にした。

 かすみは腰掛けた状態で念仏を唱えていた。
「なんだよ。線香臭い奴だなぁ」
 かすみの背中を流しながら真智が言う。
「ま、真智殿、当たっているでござるよ」
 真智の豊かな胸がかすみの背中に当たっている。
 泡の感触と柔肌の感触で女同士でありながら変な気分になってくる。
「いいじゃん。女同士だし」
「そうそう。裸のお付き合い。親睦を深めよっ」
 前からは紗綾がアプローチ。ちなみに姫乃は頭を洗っている。
「ま、前は自分でするから良いでござるよ」
 慌てるかすみ。修羅場はいくらでも潜り抜けてきたが、こんな局面はなかった。
「えー。スキンシップしたいよ」
 言うなり紗綾はかすみのCカップを掴む。
「んあっ!?」
 その未知の感触に絶句するかすみ。
 なすがままであった。

 どうでもいいけど、どこの「T○ L○VEる」だ? こりゃ(笑)

「少し静かになさってはいかが?」
 別の人物が入ってきた。
 長身。金髪の縦ロール。真智ほどではないがDカップの胸。
 それがなかったらブ○イザと間違われそうなビジュアルだ(笑)
(あれは金森家の令嬢。レイコどの)
 瞬時に「いくさ人」の表情になるかすみ。
 東条家と金森家は予てから対立していた。
 そしてその第一子が共に新しく高校一年生に。
(学校まで同じとは……もしやこれを警戒しての)
 同じ学校に敵対する家のものがいる。
 それは充分に脅威であった。
 緊迫した空気が流れるのだが

「あらぁ。レイコさん。お久しぶりですわぁ」

 やたらにのんびりした口調で水を差された、
「ひ、姫乃。あんたもいたの?」
 レイコはマイペースな姫乃が苦手であった。
「レイコさんと一緒の寮だなんてとても嬉しいですわ」
 握手を求める裸の「お姫様」。その手を払いのける裸の「お嬢様」
「いいこと。私の家とあなたの家はライバル同士ですのよ。私はあなたには負ける訳には行かないというのに何をのん気に」
「家のことはお父様たちに任せて、わたくしたちは仲良くしたいですわ」
 姫乃の発言に他意はない。
 確かに手を結べば大きな力になる。
 だがそんなことはまったく関係ないのである。
 ただ単に仲良しでいたい。それだけである。
 しかしレイコはそうはとってない。
「ふん。相変わらずのいい子ね」
 もちろん皮肉なのだが
「まぁ。それはありがとうございます」
 笑顔で返す姫乃。世間知らずの彼女は言葉どおりに受け止めていたのだ。
 しかしそれを皮肉で返したととったレイコは頭に血が上る。
「あんたのそういうところが……はっくしょん」
 いくら風呂場でも裸でいつまでも立っていれば冷えて当然。
 姫乃も可愛くくしゃみをした。
「姫。これはいかん」
 速かったのがかすみである。
 姫乃を抱きかかえると湯船に飛び込んだ。
「ささ。存分に温まれよ」
「あ、ありがとうございます。あの、離れていただけると助かりますが」
 湯船に浸かりなおしたばかりの姫乃がのぼせたように赤くなって言う。
「ん?」
 赤面の理由を知ってかすみも赤くなる。互いの乳首が接触していたのだ。
「こ、これは失礼」
 慌てて離れる。そして土下座すべく湯船から出掛かるが
「なーにやってんだよ。友達同士でさ」
 真智に戻される。紗綾も入ってくる。
 全員で湯船でまったりしてしまった。
 レイコもすっかり毒気が消えた。

 湯上り。狼狽するかすみ。
「ない。褌とサラシが。着物まで。盗人か?」
「そんなマニアックな下着ドロがいるかよ。大体セキュリティに引っかかるよ」
「はーい。自首しまーす。犯人はボクでしたぁ」
 湯上りで髪を下ろしている紗綾が言う。
「ど、どこにやったでござるか?」
「あそこ」
 全自動洗濯機だった。乾燥までしてくれるものだが未だ洗濯中。
「女の子はお風呂入ったらちゃんと下着替えないと。はい。お着替え」
 ブラジャー。ショーツ。キャミソール。ブラウス。赤いチェックのミニスカート。
「あー。紗綾は着せ替えが好きだからなぁ」
 それゆえ姫乃にいいかすみの洋服を用意したのである。
「かすみさん。ここはとりあえず着ないと裸で部屋まで戻ることになりますわ」
 どうやら姫乃もグルらしい。
(ぐっ…仕方ない。戦国の世には小姓は性の対象となったともいうし……)
 どの道いずれは通学用に制服を着なくてはいけない。観念してこの場で着ることにした。

 まずはショーツ。これがどうにも頼りなかった。
 ふんどしの締め付けがなくて落ち着かなかった。
 続いてのブラジャーに悪戦苦闘。
 真智が教えた方法はカップに胸を納めてから後ろ手でホックをとめるというものであったが、この姿になってこれをまったくやったことがない。
 若い故に手はきちんと後ろに回せるが、ホックを止めるのに四苦八苦。
「あんたはフロントホックの方が良いかもね」
 結局は前で留めて、それを後ろに回すという方法になった。
 面白いものでこちらは締め付けが気になった。

 キャミソールはひらひらした感触がどうにもいけなかった。
 ブラウスは右前で苦労した。
 洋服自体滅多に着ないし和服は全て左前。どこを見ても右前の服がない。
 最後がスカート。ズボン同様に腰で穿くと不恰好になる。
「こ、この袴はこれではまずいでござるか?」
「もっと上。くびれているところで留めるの」
「こ、こうでござるか?」
「そうだよ」
 やっと着替え終わった。
「まぁ。とってもお似合いですわ」
「……勿体ないお言葉」
 口では感謝を告げるが男としてのアイデンテティーの崩壊に心の中で涙を流していた。
(何ゆえこのような情けない姿に……)
「いやほんと。脚なんてすらっと細くて長いし」
「モデルさんみたいだよねっ」
 女同士で称える真智と紗綾。
「褒められているのでござろうが、どうにも落ち着かないでござるよ」
 ふんどし一丁で泳いだことは多々ある。
 しかしこうして太ももにスカートが当たる感触はまさに生まれて初めて。
 どうにも落ち着かなかった。
「それではストッキングをお付けになりますか?」
「スットキングでごさるか?」
 かすみ。いや。次郎太は極端にカタカナ言葉に弱かった。
「なんだよ。どこの爺さんだよ」
 真智の言葉で笑いが起きる。

 浴場。湯船に浸かりながらレイコは思う。
(ふん。笑っていられるのも今のうちですわ。明日は泣いて出て行くことになるわッ)
 策謀をめぐらしていた。
(そうよ。ナンバー1は二人は要らない)

 食堂。既に寮生には食事が提供されていた。
 中等部からの親友である真智。紗綾。姫乃は一緒のテーブル。そしてかすみもそこに加わっている。
「とてもおいしそうですわ」
 味自体は実家でシェフが選りすぐりの食材で作るものよりどうしても落ちるだろう。
 しかし友人との食事というのがスパイスとなっていた。
 反対に気が休まらないのがかすみである。
「待たれよ。姫。まずは拙者が毒見を」
 彼女にしてみたら当然の心配なのだが。
「いただきまーす」
「食わないならもらっちまうぞ」
 そんな事情を知らない紗綾と真智にぶち壊された。
「さぁ。かすみさんも召し上がれ」
 当の姫乃が始めてしまっていた。
「いえ。拙者は皆様の後で」
「なーに言ってんだよ。戦国時代じゃあるまいしさ」
「みんなで食べると美味しいよ」
 これまた壊された。
 仕方なく食べ始めるが確かに美味く感じる。
 おしゃべりをしながらのみんなでの食事というのが、こんなに美味いものなのかと驚いたかすみである。

 その後も三人のパワフルさに圧倒されるかすみである。
 まだ入学式の前だが女子高生パワーというところか。
 消灯時間の十時まで居座っていた。

 さすがに時間が来て自分たちの部屋に戻った。
「やれやれ。やっと帰ったでござるよ」
「そうですわね。これで二人きりですわ」
(二人きり!?)
 失念していた。
(ああああ。何ということ。男女七歳にして席を同じにせず。それなのに15で男と女が一つ屋根の下とはなんとふしだら……)
 だがここで思い出した。
(ああ。拙者も女か。しかしそれでも……)
 思考がぐるぐると回っていたが
「ふわぁ。もっとお話したかったのですが、もう眠くなってしまいましたわ。また明日ですわ」
 姫乃は実家にいたときから十時が就寝時間だった。
「はっ。安心してお休みください。拙者がお守りいたします」
 跪いて臣下の礼を取る。
「うふふ。お休みなさいませ」
 横たわったと思ったら眠りに落ちていた。
 その子供のような寝顔にふと笑みが漏れるかすみ。
(そうだ。こうして安らいでいただくために拙者は女になったのだ。これで良い。しかし…)
 元々寝つきのいい姫乃だが、こうまで異性を意識しないところを見ると自分は完全に女なんだなと軽く落ち込む。
(さて。拙者も少し)
 これは元々の特技であった。熟睡していても悪意を感知してすぐに起きられる。
 だからかすみも床に敷いた布団に横たわる……のだが
(い、いかん。そこに姫が寝ておられると思うと)
 いくらストイックといえど元は15歳の男子。意識しないはずもない。
(そうだ。女同士。何も意識することはない。拙者は女。拙者は女。いかん。拙者ではまだぬるい。あたしは女。あたしは女…)
 羊を数えるようにしたが、寝たのは明け方だった。

「はっ」
 朝。すずめの声で目が醒めた。
「いかんっ。姫は?」
 慌てて姫乃のいたベッドを確認するとブラジャーを着けていたところだった。
「ぶっ」
 鼻に血液が集まるような気がした。
 だが当の姫乃は「女同士」で平気な表情だ。
「おはようございます。かすみさん。お目覚めになったばかりで申し訳ないのですが、後ろをとめていただけますか?」
「は、はひ……」
 言われたのでやるが、姫乃の肌に触れるのは畏れ多いと思っていた。
「ありがとうございます。何かうまくいかなくて。お礼にかすみさんのも留めて差し上げますわ」
「い、いや。拙者はやはりこちらが落ち着くでござる」
 上はさらしを巻くことにした。下もふんどしである。
「きゃっ」
 ふんどしだとヒップがもろに出るので姫乃はそれで赤くなって悲鳴を上げた。
「も、申し訳ござらんっ」
 慌てて制服に着替える。

 快晴だった。
 新入学の門出を祝うかのようであった。
 桜の花びらが舞うのがなんとも風流。
 しかしかすみはその風流を味わえなかった。
(うう。スカートー姿で町を歩くなど耐え難い痴態……)
 寮から学校まで少し歩く。
 街の人間全てに見られているようでさすがに落ち着かない。
「とってもよくお似合いですよ」
 制服の着こなしを気にしていると勘違いした姫乃が言う。
「ありがとうございます。姫はもっと似合っているでござるよ」
「うふふ。この制服は可愛くて好きですわ」
 スクールブラウスの上からアイボリーベスト。そして青いブレザーに同じく青だがチェックのプリーツスカート。それがこの学園の制服であった。
 リボンはふたりともひもタイプ。色は緑。
 ただ足元は随分違っていた。
 姫乃は中学時代同様にローファーとハイソックス。
 一方のかすみは素足にスカートが当たるのが落ち着かないのでストッキング。靴は機動性重視でスニーカーであった。
「かすみさん。そちらの袋はなんですか?」
「これは忍び装束でござるよ。鎖帷子もあるでござるよ」
 いざという時は男の姿に戻る。だがその際に女性服では動けない。その為の「着替え」である。
 薬を飲んでから男に戻るまで十分掛かるのだ。その間に替えればいい。
「ご苦労様です。でもさすがに入学式ではどうでしょう? そんなことをしてくるでしょうか?」
「用心に越したことはないでござるよ」
 美人タイプの少女になったかすみは、少年時代と同様の射抜くような眼光をその目にたたえていた。

 男がいた。今の時代に刺客である。ただし木刀。
 真剣だと即座に目をつけられるが、木刀となるとそこまでは行かない。それゆえの『凶器』だ。
 不健康に痩せた、それでいて目つきだけぎらぎらとした男である。
 オールバックで実年齢より老けて見えるが実は17である。
(ちっ。くだらねぇ仕事だ。娘を脅かしてこの学園から追い払えとはな)
 彼の名は秋森登重郎(あきもり とじゅうろう)。「剣客」である。
 姫乃に次郎太がいるように、レイコには登重郎がいた。
 ただし次郎太が守るためにいたのに対し、登重郎は攻撃の用途で用いられていた。
(しかしまぁ。確かにこのセキュリティを突破できるのはオレくらいか。まぁいい。気がのらねぇがアバラの一本も折ってやれば泣いて出て行くだろうよ)
 彼は鉄扉のカギの部分を木刀で破壊した。
 悠々と中に入り込む。確かにこれは不気味。
 警備員が続々と出てくる。
 しかしあくまで民間人。拳銃までは持っていない。
 さらにはこの学園の性質上で警備員まで女性で統一されていた。
 彼女たちは棒やさすまたで不審者の排除ないし捕獲に掛かる。
 しかし登重郎はそれをものともしない。
 そして一人ずつ胸の中間を突いて昏倒させる。
「ったくよ。弱いんなら出しゃばらないでおとなしくしてろや。弱いものいじめは趣味じゃねーんだよ」
 彼はゆっくりと歩みを進める。目的は講堂。入学式にターゲットはいるはずと踏んだ。

 講堂。入学式の最中だったが警備システムが破られたことで警報が鳴る。
 ざわめく全校生徒。
「次郎太様」
 不安から思わず本名で呼びかけてしまう姫乃。
「大丈夫でござるよ」
 姫乃の不安を抑えるように体を抱く。このときはさすがに照れもない。

 アナウンスが流れる。
『生徒は全員講堂に待機。繰り返す。侵入者あり。生徒は全員講堂で待機』
 まとまっているのである。ここにそのまま避難というわけだ。
(だが外のシステイムが破られるほどだ。講堂の守り程度では心もとない。ここはこちらから)
 副作用を嫌ったがそうも言ってられない。かすみは丸薬を呑む。
「紗綾殿。真智殿。姫をお頼み申す」
「お。おい。姫を守るのは良いがあんたはどこに?」
「外にはおっかない変態さんがいるんだよ」
 確かに女子高に侵入となるとむしろ目的はそっちと考えても無理はない。
「ふっ」
 かすみは自信たっぷりに笑う。
「今からその不埒者を退治してくるでござるよ」
 言うなり彼女は走り出す。そろそろ男の姿に戻るころだ。

「待て」
 登重郎は呼び止められて足を止める。上からの呼びかけだ。講堂の屋根の上にその「忍び」はいた。
「なんだぁ? てめぇは」
 よく晴れた春の一日。まぶしくて太陽光線を手で遮りながら見ていた。
 そこには既に男に戻り忍び装束を纏った次郎太がいた。
 本来は闇夜で目立たぬのが目的の忍び装束なのだが、この場では太陽光にくっきりと蘇芳色が浮かび上がっていた。
「ただの忍びに過ぎぬ。今度はこちらの番。お主が侵入者だな?」
「ああ。そうだよ。なぁ。東条姫乃って女を知らないか? そいつをやるように言われてるんでな」
 姫乃についてのデータを知らされている。
 配下に忍者軍団がいるということも。
 つまりこのお庭番が姫乃の警護の可能性は強い。
 登重郎の目的は姫乃を脅かすこと。
 つまりこのお庭番をどうにかして、それでボディガードを奪い不安になって学園からいなくなっても目的は達せられる。
 それに何よりこちらの方が面白そうだと思っていた。
「姫には指一本触れさせぬ」
 次郎太は屋根から飛んだ。そして登重郎の両肩を掴んだ。
 落下の勢いを利用して投げ飛ばす。
「うおっ?」
 奇襲に対処が遅れたが無様に叩きつけられるのは回避。受身をとりすぐさま体勢を立て直した。
「やるじゃねぇか。気に入ったぜ」
 軽口をたたきながらダッシュ。
「今度はオレの番だぜ」
(迅い!)
 瞬く間に間合いを詰められる。さすがの次郎太も見たことのない速さだ。
 登重郎は走りながら次郎太のわき腹を凪ぐ。辛うじてかわしたがかわし切れず。
 だが着込みで助かった。
「ぐっ」
 それでも衝撃は突き抜けた。蹲る。
「そら。もういっちょ」
 向きを変えてきた登重郎。蹲った次郎太を襲撃。
 しかし間合いを取らず蹲ってまでいたのは芝居。そして「溜め」ていた。
「はっ」
 バック転の要領で登重郎の顎を蹴り上げた。
 てこの原理というわけでもないが、顎を蹴り上げられてはのけぞるしかない。
「とどめ」
 がら空きの腹部を目掛けて拳を見舞う。一発。二発。三発。立て続けに見事に入った。
「がはぁっ」
 姫乃の肋骨を折るつもりが、自身のアバラを痛めつけられた。しかし反撃も早かった。
「調子に乗ってんじゃねぇ」
 今度は垂直方向に飛び上がる登重郎。攻撃の直後で防御が間に合わなかった次郎太は、ボクシングで言うならアッパーカットに相当するその一撃を食らってしまった。
「ぬおっ」
 宙に吹っ飛ばされる。地面に叩きつけられるのは避けたが動きが鈍い。
「さっきのお返しだ。そしてこれが利子だ」
 立ち上がった次郎太に短い突き。それがあたると立て続けに無数の突きを繰り出す。
「ぐおっ」
 うめいて吹っ飛ばされる。
「結構楽しんだぜ。それもこれでしまいだがな」
 登重郎は最初に見せたダッシュしての斬撃を試みようとしていた。
(また食らったらやられる。男として死ぬのは悪くないが、姫を守らずして死ねるか。一か八か。大博打)
「はぁっ」
 次郎太が飛んだ。長い距離を飛んだ。
「バカめ。その技は一度見たぜ。こっちから迎撃してやる」
 彼は飛び上がっての剣撃を試みた。
 ところが次郎太は肩をつかみにではなく、膝を落としてきた。
「なんだと?」
 何とかの一つ覚えと決め付けていた秋森登重郎はバージョン違いを失念していた。
 人一人落ちてくるのである。木刀一本で防ぎきれないし、迎撃するつもりでいたので逃げ遅れた。
 結局は膝の一撃を顔面にくらい彼は戦闘不能になる。しかし次郎太も疲弊が激しい。
 辛うじて登重郎は逃げるのにだけは成功した。
 追いかけて黒幕を吐かせようかとも思ったが、丸薬の効果が切れる可能性が強い。
 それに姫乃も心配だ。追っ払えばいい。そう思い追撃は断念した。

「次郎太様」
 闖入者が逃げ、安全になって講堂が開いた。真っ先に飛び出したのは姫乃だった。
「姫」
 二人は固く抱擁する。
「お怪我はございませんか?」
「あ奴、まるで虎のように強かったでござる。多少手傷を追いましたが、姫を守ることが出来たなら良いでござる」
 いいムードの二人だったが、
「あのさ姫。コイツ誰?」
 もっともな真智の疑問。男子禁制のこの学園にどうして男が。しかも忍者。
「はい。この方はかすみさんの双子の兄上で次郎太様です。かすみさんの連絡で駆けつけてくださったのですわ」
 機転というよりは口からでまかせに近いが、守ったのも事実だしかすみがいないのも確か。辻褄が合うので信じた。
「なるほど。じゃ恩人というわけだ。サンキュ」
「ありがとー」
 真智。紗綾をはじめ女子生徒たちが口々に礼を言う。
 新入生はともかく二年三年は普段男に接していないから免疫がなかった。
 英雄が余計にいい男に見えたようだ。
「う……」
 次郎太は動悸を感じて胸を押さえる。
(そろそろ切れるようでござるな…)
 突然うめいた彼に対して心配そうな表情の少女たち。
「で、では、拙者はこれにて」
 言うなり彼は風のように去って行った。

 なんとか寮に戻った次郎太。そこで時間切れ。かすみへと戻る。
 幸いサラシとふんどしだったので調節すれば女の身にも合う。
 そしてやはり落ち着く小袖に着替える。
 同時に「副作用」の媚薬効果が現れる。
 全身の感覚がやたらに鋭くなる。女ならではの感覚が。
 誰もいないので盛大に声を上げて発散させようとしていた。だが
「あれ? 誰かいる」
「かすみちゃんじゃない」
 そんな声が聞こえる。
(そ、そんな。まだ入学式ではなかったのでは?)
 あんな騒動である。中止も当然。それで早々と寮に引き上げてきたのだ。
(いかん。止められぬ)
 内側。胎内から押し寄せる物が彼女を狂わせる。

「かすみさん」
 姫乃が飛び込んできた。かなり心配している。抱きついてきたがそれがまずかった。
「ひ、姫。拙者、体が熱くて熱くて」
 とろんとした目で訴える。なんとも言えない色気がある。
 媚薬の効果が作用して「高まっている」かすみは思わずそのまま口付けしてしまった。
「!?」
 フリーズする紗綾と真智。赤くなる姫乃。
「うっわぁ。女の子同士でちゅーしてる……」
「あ、アタイは偏見持ってないぜ。そっかぁ。あんたらそんな関係だったのかぁ」
「じろ……かすみさん。まだ心の準備が…でも嬉しいですわ」
 しかしその騒動もかすみ本人には聞こえていなかった。耐えるので精一杯だった。

 そのころ。登重郎の黒幕のレイコは憤慨していた。
(きぃぃぃっ。役立たず。とはいえど登重郎以上の使い手はないわ。こうなったら伝わる秘術で登重郎を……)
 戦った相手と同じ運命になりかかっている剣客であった。

 そして再び寮の部屋。
 やっと正気に戻ったかすみは愕然とする。
「ひ、姫の唇を奪ったですと?」
「はい。突然でビックリしましたわ」
 驚きはしたが不快ではなかったらしい。
 女の姿でも次郎太には違いないということらしい。
 だが当人にしたらとんでもない。
「な、なんたることを。かくなる上は腹掻っ捌いてお詫びを」
 部屋で正座をすると腹を晒す。そして短刀を抜いたところで本気とさとった一同が慌てて止める。
 説得と姫乃護衛の任務を思い出したので気を取り直した。

 入学式からこの有様。
 女の園のお庭番の苦労はまだまだ続きそうであった。


 この作品は「テスト」です。
 僕の作品の方向を測るための。
 どういう作品ならうけ、どういう作品ならダメなのか?

 それというのも非TSの「PLS」という作品があるのですが、これがさっぱりで。
 それならばとTS娘ばかりの「アンテナショップ」という作品もウチのサイトでは芳しくなく。
 験しに露骨な受け狙いに走ってみました。
 これがこけたら全体的にダメ。
 受けたら「受けなかった作品」の方向性が悪かったと。

 受ける要素として認識したのが「プチ不幸」
 つまり本人的には災難なんだけど、第三者的には笑えるというもの。
 自作では「着せ替え少年」が典型ですし。
 そこから本人的には大変だが、周りはみんな女の子でしかもスキンシップまではかれてしまうと。
 当人は苦労してますが、はたから見るとうらやましいだけという状況を(笑)

 第一話風なのは説明をしていったから。
 シリーズいくつも抱えているのでシリーズ化は考えてません。
 ただ受けたら続編を書くつもりで布石は打ってありますが。

 キャラの名前は拙作「PanicPanic」を読んでいた方々ならピンと来るかと。
 実際バトルシーンは元ネタの「インストカード」を参照しましたし。
 まぁ五代雄介と小野寺ユウスケの違いみたいに取ってください(笑)

 お読みいただきありがとうございます。

城弾

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