第24話「Don’t let me cry」

「ハッピーバースデー」
 風見千尋。アンナ・ホワイトらにより盛大に打ち鳴らされるクラッカー。
 祝われる双葉は喜色満面だ。
「二人とも、ありがとう」
 この日は2月6日。
 大地双葉。16歳の誕生日であった。
「誕生パーティー」出席者は親友の二人。アンナと千尋。そして
「おめでとう。双葉ちゃん」
「ありがとう。美鈴ちゃん」
 こちらとも幼なじみの関係の美鈴がこの場。大地家のリビングにいた。
「おめでとう。双葉」
 そしてこの場で唯一の男子。双葉の兄。大樹が無口な彼にしては異例の長さの言葉を紡ぐ。
 やはり祝福ともなると言葉を尽くす。
「ありがとう……」
 ほほを桜色にして返礼する双葉。明らかに態度が違う。
 仲の良い兄に対するそれですらない。
 肉親とは違う意味で親愛なる男性に対する女子の表情だ。
 それを見て美鈴の脳裏に当人たちすら知らないであろう秘密がよぎる。
(双葉ちゃん……やっぱり兄というより一人の男性として大ちゃんのことを……)
 それだけなら「血のつながり」という大きな障壁がある。だが
(二人に血のつながりがないと双葉ちゃんが知ったら)
 肉親と信じている今でさえこの態度だ。
 血縁じゃないと知ったらどうなるか。

 ふとしたことから美鈴は「秘密」を知ることになった。
 以来その胸を痛め続けている。

 大樹が立ち上がる。
「準備する」
 この巨漢の趣味が料理なのはみんな知っている。
 双葉とそれを祝うものに振舞おうというので立ち上がる。
「美鈴。頼む」
「あ、うん」
 美鈴も台所について行く。
 彼女も料理の名人。サポートだけではもったいない腕前だ。
 巨漢に寄り添うように小柄な少女が台所に消える。
 感嘆の息を漏らす千尋。
「なんだかお兄さんと南野先輩。夫婦みたい」
「素敵な二人ですー」
 千尋とアンナの言葉に膨れる双葉。
 二人が無神経なのではない。
 むしろ双葉の「妹が兄に寄せるのとは異質の想い」に気が付いている。
 だから暗黙の内にそれを否定にかかっている。
 血の繋がらない義理の兄妹であるとは知らないからなおさらである。
 双葉が「間違いを起こさないよう」に「現実」を強調している。

 もっとも「夫婦みたい」と思ったのも本音である。
 それが伝わってなおさら誕生日らしからぬ表情になる双葉だった。

 台所。元々が主張の激しくない美鈴は「妹のために料理を作る」大樹のサポートに徹していた。
 下準備や調理器具の準備や片付けである。
 十分な腕を持つ大樹が自分を頼ってくれた。それだけで満足していた。
 その彼女の前に小皿が差し出される。
「味見を」
 意図は理解していた。
 男の自分より同性である美鈴の舌を頼ったと。
「うん」
 美鈴は小皿を口に運ぶ。味わって一言。
「おいしい。繊細な味だよ。大ちゃん」
 男向けの「はっきりした味」ではなく女性向けの味付けになっていた。
「双葉の好みだ」
 その一言で十分だった。
(やっぱり一緒に暮らしているとそんなことまでわかるようになるんだなぁ)
 兄妹の絆を見せつけられた。
(これでもし二人に血のつながりのないと双葉ちゃんが知ったら、とても太刀打ちできないな)
 それを意識させる「双葉の16歳」である。
 そう。双葉は結婚のできる年になったのだ。

 料理を運びパーティーに興じる。
 すべて忘れ、ただただ楽しむ。
 この時点ではお菓子をつまみながらのおしゃべりである。
「そういえばもうすぐバレンタインデーですね。日本じゃ女の子から男の子にチョコレートをプレゼントすると聞きましたが?」
 異邦人・アンナが質問を投げかける。
「愛の告白もだよ。アンナ」
 珍しく積極的に返答する双葉。ちらっと兄の顔を見る。
 それでその場の女子は察した。だから軌道修正にかかる。
「アメリカじゃどうなの? アンナ」
 千尋が問いかける。
「うーん。どちらかというと日本でのクリスマスみたいです。カップルで愛を確認し合うというか。愛の告白より先の段階ですね。それに男の人から贈られるし」
「ふええ。日本とは逆なんだね。でも」
 双葉はまた大樹の顔を見る。
「私は日本式がいいな。女の子に勇気をくれる日だもん」
 確かに揃って「そういう雰囲気」では勢いもつく。

「日本じゃやっぱり女の子のための日よね。最近じゃ女の子同士で送りあったりもするのよ」
「ええっ。チヒロは女の子の方が好きですか?」
 驚きぶりから察するにアンナはマイノリティと解釈したらしい。
「ちっがぁーう。義理チョコの変形。友達同士で友情の確認よ」
 慌てて否定する千尋。
 その場に笑いが起きる。
「あっ。二人にもチョコ上げるね」
 双葉が「正気に戻って」二人に笑顔で接する。
「もちろん美鈴ちゃんにも」
「ありがとう。美鈴からもあげるね」
 ここでふと思いたつ。
(そうだ。まりあちゃんたちにもあげないと)
 クラス替えでこの年から一緒のクラスに。
 そしてそれぞれの恋愛事情のための同盟。盟友といえる間柄になったのは四月からだ。
 この二月の時点では「親友」にまでなっていた。
(でも、シホちゃんとなぎさちゃんはいらないかな?)
 見事カップルになったなぎさと恭兵。詩穂理と裕生。
 バレンタインには彼女たちがそれぞれの相手に贈るであろう。
 友チョコだからいいよねと美鈴は思った。

 夜になりお開きとなってアンナと千尋は帰途に就く。
 翌日からバレンタインに向けての準備に入る。




 二月十四日。セント・バレンタインデーの朝を迎えた蒼空学園。
 まだ授業開始前。
 よくある光景だが男子はそわそわしていた。
「今年はもらえるかな?」
 野球部所属の本村大輔もその一人。
 大半が女子からのチョコを期待していたのだ。
「無理じゃね? 一回戦コールド負けじゃな」
 同じ野球部の武藤英二かまぜっかえす。
 スポーツヒーローが騒がれるのもよくある展開。
「しかも二タコだったしなぁ」
 ノーヒットを「タコ」と表現することがある。この場合は二打数ノーヒットの意味である。
 コールド負けだから三打席目が回る前に試合終了だった。
「その点アイツはいいよなぁ。火野」
 恭兵のことである。
 一月にあったサッカーの試合でゴールを決めている。
 それでなくても元々アイドル並みの人気である。

 だが異変が起きている。
 冬休み中のスキー合宿に優介に唇を奪われ、その際に動揺して他の女子との関係がばれそのほとんどにそっぽを向かれ。
 また半数は「そっち趣味」と決めつけられて一気に「ファン」がいなくなった。
 しかし今の時点ではどうでもよかった。
 強烈なしっぺ返し。手のひら返しに女性不信に陥りかけた。
 ただ一人、自分への愛を貫いたなぎさだけいればよかった。
 この場でもなぎさだけが恭兵にチョコを渡している。

「あの、キョウくん。これ」
 店で買ったものに手を加えていない。
 実家がラーメン屋でその手伝いで炒め物や揚げ物は得意である。
 しかしチョコづくりはしたことなくて、下手な「手作り」より無難な方を選んでしまった。
 一流のアスリートである彼女だが、こと恋に関しては臆病なところがある。
 ただメッセージカードだけは手書きだ。

 実は初めて渡すのである。
 恭兵のリクエストで教室でみんなの見ている前でだった。
「ありがとう。なぎさ。愛してるよ」
 きざなセリフになぎさはますます赤くなる。
 そのすきにあごに手をかけられた。
「キョ、キョウくん?」
「お返しに」
 唇が迫る。
「ダメーっ。みんな見ているからだめーっ」
「見せつけてやるのさ」
「そういうのは後で」
「よし。わかった。あとで二人っきりになったらな」
 それまでばらまいていた愛情をなぎさ一人に注ぐことにしたのだ。

 そうかと思えば
「ヒロ君、これ」
 バレンタインといえど何と詩穂理が人前でチョコを差し出していた。
 どちらかという物静か。おとなしい彼女。
 それがそこまで大胆な行動に出たのにわけはある。
 自身もモデルとして芸能活動に踏み込んだ詩穂理。
 今のところは女性カメラマンの安曇瞳美と組んでいるが、それでも何かと接触してくる男性は多い。
 巨乳の美少女ともなるとほっとかれるはずもない。

 それで自分より裕生が心配になった。
 女と男の違いはあれ、アプローチをかけてくるものもいるだろう。
 彼の目指すスタントマンは特撮の世界。
 女優だったり、同じスタントだったり、スタッフにも女性がいると理解した。
 裕生にベタぼれの詩穂理……言い換えれば彼女にとって「裕生ほどの男」は、どの女からアプローチがあってもおかしくない存在なのだ。
 いてもたってもいられなくなった彼女は、珍しく宣言に動いた。
 故に人前でのバレンタインチョコだ。明確な意思表示をしていた。

「おおっ。サンキュー。シホ。じゃこれな」
 裕生はポケットをまさぐり包みを出す。
「これは?」
「マシュマロ。一か月も待てるかよ」
 ホワイトデーの返事を言っている。
「何しろいずれオレの嫁になるんだからな。返事なんざ決まり切っているが、なんか女はこういうことははっきりさせないと嫌がるって千尋がいうから」
 妹の入れ知恵だった。
「ありがとう。ヒロ君。とても嬉しい」
 これまでと違い隠す気ゼロの詩穂理。喜びをストレートに表情に出す。
 ネットスラングで言うところの『メスの顔をしやがって』という状態だ。

 裕生どころか詩穂理まで隠さなくなったので目にあまり出した。
「こらーっ。そこのバカップルっ」
「毎度毎度いちゃついてんじゃないわよっ」
「見せつけるなんて残酷じゃないかっ。風見」
 男女両方からブーイングを受けていた。
「なんで? オレこいつのこと好きだぞ。だから仲良くしているだけだぜ」
 子供でも分かるシンプル、そしてストレートな理屈だった。
 これで詩穂理が恥ずかしがっていればまだよかったが、頬こそ赤いがむしろ喜んでいたのが見て取れる表情にみんなばかばかしくなり。
「爆発しろ」と思っても実現しなかったので、考えるのをやめた。

 それでも延々そのままではなく、いったん離れるなぎさや詩穂理。
 そこに美鈴が近寄る。
「二人とも、美鈴からもらうの嫌かな?」
 おずおずと「友チョコ」を差し出す。
「そんなことない。嬉しいよ。けど」
「ごめんなさい。私ヒロ君の分しか用意してなかったんです」
「ごめん、あたしも」
「あっ。いいの。美鈴からの気持ちを伝えたいだけだから」
「そうですか。ありがとうございます……あの、南野さん。これは大地君の分では?」
「シホちゃんのだよ。そっちはなぎさちゃんの」
 詩穂理がそういうのも無理はない。
 詩穂理のだとハート形のものに黒いラッピング。なぎさは青のラッピングでともに赤いリボンが。
「なぎさちゃんは青い色が、シホちゃんは黒が好きみたいだからラッピングもそうしたの。そこに美鈴の好きな赤をリボンという形で」
「ひゃーっ。どう見ても本命チョコだよ。これ」

 女子同士がチョコのやりとりをしているのを見ていて、まだもらえていない男子は暗澹たる気分になる。
「女子でさえもらっているのに、肝心の男はガン無視ですかぁ」
「いや。南野も槙原や綾瀬と似たようなもんだから期待するな。けど高嶺なら」
「おおっ。学園のアイドル様なら」
「去年はすごかったなぁ」
 一年生の時、クラスどころか一年の男子全員にチョコレートを渡していたのだ。
 板チョコで手を加えられていないが、それでも手渡しである。
 もっとも後にこれは犬猿の仲の瑠美奈と張り合った結果と判明する。
 事実、瑠美奈も配っていた。
 さらに言うと優介にだけ「手作り」のものだった。
 誰もうらやましがらなかった。
 いびつな形のものだった。
 食べれば味は良かったかもしれないが、見た目が思い切り食欲を削っていた。

「義理チョコでも高嶺ほどの女からなら」
「いや……それは期待しないほうがいいぞ」
 だいぶ遅くに入ってきたその生徒を見て、男子は絶望した。

「やぁ。おはよう。朝から盛り上がってるね。バレンタイン」
 低く作った声で言う。
 短い髪をかきあげる。
 メイクで作った浅黒い肌と太い眉。ご丁寧に唇のつやも消してある。
 ワイシャツにネクタイ。冬だけにジャケット着用。
 ボトムもズボンだがシルエットが女性用なのかヒップラインが目立つ。
 それを見て苦々しい表情になるなぎさ。
「まりあ。なんでまた男装してきたのさ?」
 そう。二学期序盤以来の高嶺まり太。再び。
 男装の反動でギャル化したりして、その時に開いたピアス穴はご丁寧に左にのみメンズのリングピアスである。
「ぼくは去年は大きな間違いを犯したからね、その反省からむやみに男子にチョコを配らないと決めたのさ。それに」
「それに?」
「今日は寒い。スカートだと肌の部分が冷たくて。ああ。夏は蒸れたし窮屈でいやだったズボンだけど、今の時期だと寒くなくていいね。三学期は男子制服で通そうかな?」
 まりあはかなりの寒がりなので、案外本当に寒さが理由でパンツルックにしたついでに男装なのかもしれないと詩穂理は思った。
「根性ないなぁ。あたしなんか真夏でもストッキング履き続けたんだからね」
 なぎさの言葉は本当だ。
「ひょっとして、真夏でも履いていたストッキングを脱いだのにまた穿き始めたのは単純に寒いから?」
「悪い?」
 他者を根性なしとなじった手前ばつが悪く頬が赤くなるなぎさ。
 そう。恭兵と付き合うようになって脱いだパンストだが、真夏でも穿き続けたものを真冬に脱いだのである。
 寒くてたまらず一週間で元に戻った。
 陸上競技で走っているときは高揚しているのもありむしろ寒さが心地よいが、普段のスカート姿に生足は寒さが堪えてギブアップであった。

「寒くてズボンというのはわかりましたけど、バレンタインのほうは男装とどんな関係が?」
 詩穂理の頭脳でも理解できない。
「今日だけぼくは男。だから男子にはチョコはあげない。ただ一人。『ホモ』である優介になら」
 なるほどである。その姿からして優介にのみチョコを渡すという宣言だ。
 ある意味では愛の告白と言えるが、およそバレンタインらしからぬ展開だ。
「そして今日だけ男だから、女の子からのチョコも受け付けているよ」
 こちらはジョークのつもりだったが、そう取れなかったのは彼女の甘いもの好きが理由。
 高嶺まりあの甘いもの好きは女子としても並大抵ではない。
 特にチョコレートに目がなく、高級チョコも安売りのも無差別だった。
 彼女にとって高いか安いかではない。甘いか甘くないかが問題なのだ。

「あの……それならまりあちゃん……じゃなくてまり太君。これ」
 美鈴が「友チョコ」を差し出す。
 ハート形のそれを鮮やかなピンクのラッピングして、鮮烈な赤いリボンで彩ったどう見ても本命チョコにしか見えないそれを差し出す。
「い?」
 まり太にしても「言ってみただけ」である。
 本当に女子からチョコを差し出されるとは思ってなかった。
 それもこんな本格的な、どう見ても義理じゃすまないようなものを差し出されれば戸惑う。
 また美鈴がなぜかもじもじしている。顔まで赤い。
「はは。男の子の格好しているからなんか照れるね」
 そういう理由だった。
(なんだかわたし、本当に男の子になっちゃった気分だわ)
 何とか心中で女言葉を紡ぎバランスをとる。
 気を取り直して男声を作り礼を言う。
「あ、ありがとう」
 ひきつりながら「友チョコ」を受け取るまり太。
 それを傍らで観ていた詩穂理は苦笑し、なぎさは腹を抱えて窒息するほど笑っていた。

「今だけ男子」とは言ったけど、ここまでされるとは思わなかったわ。

このイラストはri−koさんによって作成されました。
感謝の意をささげます!

 思い切り気勢を削がれたがまり太は気を取り直して、男装の最大の理由となった人物を探す。
「さて。ぼくの本命。優介はどこかな? 最近は一緒に登校しなくなっちゃったからなぁ。亜優もだけど」
 優介の双子の姉にしてまりあの親友。亜優も新年になってから態度がおかしいとは感じていたもののむやみに「突っ込まないで」いた。
 亜優よりも優介の奇行が目立っていた。
 スキー合宿じゃ大勢の目前で恭兵とキスをして。
 先日も裕生相手にキスを迫っていたが躱され。
「まさか大地君に!?」
 順番で行けばそうなる。
「えっ!? それやだっ」
 珍しく美鈴が強く言う。まるで合わせたように物音がする。
 優介がまさに大樹にとびかかっていた。
 だが二人が心配するまでもなかった。
 とびかかる優介の顔面にそのグローブのような手を出して捕獲。
 そのままプロレスで言う「アイアンクロー」で顔面わしづかみで掲げあげた。
「むーっむーっ」
 例えるなら隻眼のムエタイチャンプにポイ捨てされる前のピンクの道着の格闘家というところか。

 もがいていた優介だがやがてだらりと腕を下す。
「何のつもりだ?」
 無表情だが声色から困惑を感じ取れる大樹。
 ゆっくりと優介を下す。
 解放されて荒い呼吸をする優介にまり太と美鈴が寄る。
「水木君。大ちゃんに何するの?」
「そうだよ。優介。最近の君は変だぞ」
 あくまで男の設定のまままり太は尋ねる。
「へん。今のお前ほどじゃないよ」
 夏の時はさんざん不快感を示したまりあの男装に、再び眉を顰める優介。
「僕はただ、思い出がほしいだけなんだ」
「またそれ? 確かにもうすぐ進級でクラス替えあるけど」
 蒼空学園では一年ごとにクラス替えをする。まりあ達四人も一年の時は全員違うクラスだった。
「そんなんじゃないよ」
 力なくいうと自分の席へと向かった優介。
 その背中がひどく哀愁を感じさせ、それ以上の追及はできなかった。

 もうじきロングホームルームの時間。
 既に全員来ているはずだったが、また一人の女子が来た。
「あれ? 双葉ちゃん」
 そう。大樹の妹。双葉である。
 一年生の彼女だが二年のクラスに断りもなくずかずかと入り込む。
 注意しようにも決意……覚悟を感じさせる表情にできなかった。
 双葉はまっすぐに大樹の前に来る。
「お兄ちゃんっ」
 両手で持ったチョコと思しき罪を差し出す。
「え? お兄ちゃんって?」
「家族間でもあるかもしれんが教室でとなると」
 突然の「愛の告白」にざわめく2−D。

「好きですっ」

 本気で愛の告白だった。

(家族愛よね。そう思っていいよねっ。双葉ちゃんっ)
 激しく狼狽する美鈴。

 大地双葉。16歳。
 結婚を許された年齢になって、はた目には美鈴に対する宣戦布告としか思えないバレンタインチョコだった。

PLS第24話「Don’t let me cry」Part2へ

PLS専用掲示板へ

城弾シアターウィキへ

PLSメインページへ

トップページへ