黒猫が福真高校に到着したのは、まさに清良が落下するところだった。
「セーラ様!」
 とっさにキャロルは封じた姿を解き放つ。
 眩い光を放ち突然現れたペガサス。
 周辺がそれに驚愕するのにも構わず、忠実なる僕は天へと駆け上がり主を背中で受け止めた。
「セーラ様! セーラ様しっかり」
「……う……キャロル? 空に…えっ? 変身もしてないのに?」
 混乱している。直前まで変身していたことを失念するほどだった。
 変身が解除されたのを見てわかるとおり、一瞬とはいえど気を失っていた。
 それほどまでに強烈なキックだった。
「しっかりしてください。わたしが支えているのですから」
「あ…」
 ここでやっと天かける馬に救われたことを理解した。
「助かったぜ」
 安堵の息をつくが下では多くの生徒が見上げて騒いでいる。
「……欲を言えばもうちっと目立たないやり方で願いたかったがな」
「無理を言わないでください」
 そうは言うものの注目を浴びてしまっている。
「仕方ねぇ。キャロル。このまま『逃げる』ぞ」
「えっ? 敵は無視ですか?」
「向こうがほっとかねぇよ」
 事実だった。ホッパー姉妹はその強靭な脚力で校舎の屋上からひとっとびで校庭に。
 そしてそのまま跳躍力を生かして天空の清良たちに攻撃を仕掛けてきた。
 それはとりあえずかわす。
 校庭の方は着地した二体の異形に大パニック。ペガサスの存在など忘れ去られた。
「ここじゃ他の連中が邪魔だ。奴らをどこか適当な場所に誘導してそこで叩く」
「わかりました」
 指示を受けたキャロルはわざとゆっくりと空を飛び移動する。
「ふん。我らを誘うか。良いだろう」
「我ら姉妹と貴様らだけと言うのは望むところ」
 地獄の姉妹は跳びはねて追跡を開始した。

戦乙女セーラ

EPISODE10 「姉妹」

 とりあえず目立たない場所に着地。
 いくら誘導といえど空を飛んでいては目立ちすぎて、いらない他者まで巻き込んでしまう。
 だから途中からはバイクモードにスイッチしての「逃走」になる。

 一方、追っ手は……
「ふむ。車道はちと跳ぶのに面倒だな」
 そう判断した双子の怪人は跳躍中にちょうど停車中のバイクを見つけた。
「姉上。あれならすぐいけるな」
 既にそれぞれアマッドネスとしての記憶と、飛田兄弟の記憶が混じり合っていた。
 だから運転できる良二に取り付いた妹の方はいけると判断した。
「私にはこの知識がないな」
 姉・ショウが取り付いた翔一はバイクの免許どころか二輪に興味がなかった。
「わたしが教えてあげますよ」
「そうか。頼むよ」
 空中でその会話を終えたときに着地。着地するとそのバイクの側による。
「ん?」
 バイクの運転者は歩み寄る異形に気がついた。そう。バッタをそのまま人間の女にしたようなそれを。
「うわあっ。化け物」
 すぐさままたがっていたバイクを発進させて逃げようとするが、捕まって引き摺り下ろされる。
 隣の友人と思しきバイカーも同様に。
 不幸中の幸いと言うべきは彼女たちが清良追跡にのみ気を裂いて、そのため奴隷の女性とされずにはすんだ事である。
 これはアマッドネスに関わった人間の中ではかなり幸運な「被害者」である。
 だが彼らではなくバイクが変化した。
 彼女たちがまたがると異様な生物間のあるデザインに変化して、そして250ccとは思えない加速で飛び出して行った。

 清良は誘導が目的のため流すように走らせていた。
 だが接近を察知した。ミラーで確認するとノーヘルのライダーが二人。飛田兄弟である。
 近くまではホッパーアマッドネスの姿だったが、清良を目視できたので人間の姿とバイクに。
 そのまま抜けてきたのだ。
「きやがったな」
 清良は当初からねらっていた雑木林へ進路をとる。
 障害物でジャンプ力を削ぐ狙いだ。
 だが二台のバイクは急加速をしてキャロル・バイクモードを挟み込む。
「こ…こいつら」
 とっさに変身を試みる清良。それに語りかける飛田翔一。
「ふふふ。雑木林で戦いたかったのだろうがそうは行かない。我らに不利だからな。反対側の造成地に行ってもらおうか」
「従わないと手当たり次第にそこいらの車を襲うことになるがな。車ごと襲われては女になるのではなく、そのままくたばることになるが?」
 追随する飛田良二。取り付かれる前の仲の悪さがウソのように息があっている。
「く…くそう…」
 脅迫ではあるが二人が真っ向勝負を第一に考えているのが理解できた。
(どうやらこいつらの目的は俺をただ殺すだけじゃなくて、「正々堂々と殺す」のが狙いらしいな。二人がかりで正々堂々もないが、その方が被害を出さないですむ。なら)
 まだ罠にかかった方がマシだった。
「わかったよ……」
 清良はおとなしく二人にしたがうことにした。

 工事中の土地。どうやら平日であるものの休工日らしい。
「ほう。調べたイメージ以上だな」
 翔一が感心したように言う。
「これだけ開けていれば思う存分飛べるし、走れるな」
「おいおい。リョウ。手の内を明かしてどうする」
「あ。ごめん。でも奴は一人だし、ハンデと言うことで」
「まったくしょうがないなぁ」
 恐ろしくのん気に会話する二人。それが逆に異常性を醸し出していた。
「おい。テメーら二人で俺をおびき出して、その間に学校襲撃なんて落ちじゃねーだろうな?」
 戦略としては充分考えられる。

「ふざけるな!」

 清良も驚くほどの激昂ぶりだ。

「我らが陽動? 格下扱いだと?」

 どうやらそれが逆鱗に触れたと理解した。
「確かに我ら二人は常に一緒に戦ってきた。故に一人では何も出来ないなどと同胞からも蔑まれている」
「だがその蔑んだ奴らはどうだ? 片っ端からたった一人の貴様に返り討ちだ」
「その貴様を我らのコンビネーションで倒す。それが奴らを見返すことになる」
「だから他の人間などどうでもいいのだ」
「なるほどな」
 うそと言う可能性もないわけではないが、清良は妙に信じてしまった。
 あまりにも心を揺さぶる魂の叫びだったのだ。
「だったら相手になってやる。むしろ他に手を出さないだけありがたいぜ」
「ふふ。では」
 メガネを外して翔一が姿勢を正す。

「我が名はショウ。バッタの力を持つ女」

 言うなり姿が異形へと変わる。

「我が名はリョウ。ショウの妹。同じくバッタの力を持つ女」

 不良男子生徒がバッタ女へと姿を変える。名乗りをあげたのは自分たちが倒したことを明確にする目的だ。

「いざ。勝負」

 2対1なのに何故かそれほど卑怯に感じない。
 今までの暗躍していた連中と違い、真正面から戦いを挑んできたからであろう。
「だったら応えてやる」
 清良は右手を天に。左手を地に向けた。天に向けた腕に真紅の。地に向けた腕に蒼いガントレットが出現する。

「俺の名は高岩清良。そして…拳の戦乙女の魂を継ぐもの」

 腕を水平にして両腕をひきつけ思い切り前方へと突き出す。

「変身」

 スパークするとその姿がセーラー服姿の少女戦士へと変る。
 少女戦士は突き出した腕を体に引き寄せ、右腕を斜め下に薙ぎ、左腕を折りたたんで拳を上に向けた。

「戦乙女ぇっ! セーラぁっ!」

 その名乗りと同時に左腕を腰だめに。右腕を折りたたんで拳を上に向けたポーズへと変えた。

「行くぞ」
 互いに戦闘形態となった三者。
 口火を切ったのは兄…姉であるホッパー1.バイクを変化させて突っ込んでくる。
「おっと」
 とっさに避けてバイク姿のままだったキャロルにまたがる。
「とりあえず姉貴から片付けるぞ」
「はい」
 バイクバトル勃発とは行かなかった。ホッパー2がジャンプして襲ってきた。
 つまり地上。平面戦闘は姉と。空中。立体戦闘は妹と戦うことに。
 さらにはバイク戦に集中しようとすれば立体攻撃を妹が仕掛けてくる。
 ならばと一旦空中戦に応じようとしても、こんどは姉が二段変身のチャンスを与えない。
(くっ。二段構えか。エンジェルフォームなら持ちこたえるがらちがあかねぇ。一か八か)
 なんとセーラはバイクを駆るホッパー1に突っ込んで行った。
「なにっ?」
 さすがにこれは想定外。しかも走るセーラが姉に突っ込んでいくのでは妹のほうも攻撃できない。
 スカート姿のまま大きくジャンプ。防御一辺倒といえど並みの男…そう。変身前の清良すら軽く凌駕するパワーがある。
 そして膝をホッパー1に向けて跳んでいた。キャロルもそのまま突っ込んでいく。
 さすがにたまらず回避するホッパー。その間に

「キャストオフ」

 戦闘形態であるヴァルキリアフォームへと姿を変えた。そして戻ってきたキャロルに再びまたがる。
 防御は多少薄くなったが格段に運動性能が上がった。
「へへ。2対1が絶対不利と言うわけでもないか。好みじゃないが片方を盾にする手も有るってこった」
 まだ男の精神が残っていて男の口調で挑発するように言うセーラ。
「小癪な」
 能面のようなバッタ女たちだが口調は明らかに憎悪をたぎらせている。
(これで仲間割れでもしてくれたらしめたものだがな)
 そういう思いからわざわざこんな台詞を発していたセーラ。
「ふん。何とでも言え。我らは常に二人で戦ってきたのだ。封印にすら二人で耐えてきた。この絆。貴様に断ち切れるものか」
 姉。ホッパー1が叫ぶ。
「姉上。その通りです。二人力をあわせて奴を倒しましょう」
 逆に結束を高めることに。
(くっ。悪といえど肉親の絆はあると言うことか。取り付かれる前の二人の仲の悪さを考えるとなかなか皮肉だな)
 先刻の台詞と反するが複数相手にすることにセーラは不安を感じ始めてきた。
(いや…盾にするだけではないな!)
 それを考えている内にホッパー2もバイクにまたがった。そのまま急発進してセーラを襲う。
「おっと」
 運動神経も格段に向上しているため難なくかわしたが姉の方が次を仕掛けてきた。
 これをかわすと妹が。波状攻撃だ。
(だだっ広い場所を選ぶはずだぜ。この攻撃を狙ってやがったな。しかしアマッドネスが馬ならともかくバイクに乗れるとはな)
(恐らくは取り付かれた飛田兄弟の知識と技術でしょう)
(兄貴の方がバイクに乗っていたというのは意外だったな。それでストレス発散でもしてたのかしら?)
 そろそろ変身時間が長くなり精神の女性化が始まり言葉遣いに現れる。
 その間にも攻撃の手は緩めないホッパーアマッドネスたち。
 同士討ちを避けるためタイミングはシビアではないが、それでもセーラはかわしているのが精一杯。
(どちらかを何とかしないと……今は上ががら空きだわ)
 セーラは思いついたことがあり右のガントレットを叩く。

「超変身」

 体操服姿からレオタード姿に。俊敏性に特化したフェアリーフォームに。
 妖精が華麗に舞い上がる。
「バカめ。引っかかったな。わざと空けていたとも知らず」
 ここぞとばかしにホッパー2が跳ぶ。だがセーラは真正面のホッパー1目掛けて「飛んだ」。
「し…しまった」
 文字通り「跳んだ」ホッパー2には着地地点はコントロール出来ても跳んでいる間は何も出来ない。
 だが「飛べる」セーラは姿勢を変えていた。相手はホッパー1のみ。
「くっ」
 正面衝突を避けて姉も跳ぶ。だが攻撃力は低くても俊敏性では勝っているフェアリーフォームにあっさりと捕獲される。
 強靭な脚力で胴を挟み込まれて地面に叩きつけられるホッパー1.
「ぐぅうう」
 いかに魔物といえどこれではたまらない。ふらついて立つ。ヴァルキリアに戻ったセーラがその懐にもぐりこむ。
 左腕を水平に凪ぐ。アクアフリーズで動きを止めた。
 とどめの右のアッパーを繰り出そうとしたが
「姉上。危ない」
 着地したホッパー2がその身を盾にして姉を守った。セーラを蹴り飛ばそうとしたが、とっさのこと故に目測を誤り姉を。
 その姉は遠くに飛ばされてとどめの一撃を回避できたから結果的に守れたが、本人が無防備なところに右の一撃を食らった。
 ともに不完全な攻撃だったものの明らかに動きの鈍くなるバッタ姉妹。
(このまま妹にとどめを刺したいけどまた邪魔が入るんじゃないかしら? 二人同時に…そうだわ。今なら)
 セーラは素早く左のガントレットをたたきパワーファイターであるマーメイドフォームへと変身した。
 そしてふらつくホッパー妹を担ぎ上げた。そのまま猛烈に回転を開始する。
 本来は水中で渦潮を起こしてその中に敵を放り込み粉砕する技。「トルネードボンバー」だ。
「させるか」
 先に食らっていたため何とか回復した姉が妨害で飛び込んできた。
 しかしそれこそが狙い。その姉目掛けて妹を投げつけた。
「ぎゃっ」「ぐわっ」
 鉢合わせになる姉妹。片方を盾ではなく「凶器」として使用した。
 姉妹は前の攻撃のダメージは消滅したが改めて叩きつけられて動けない。
 その瞬間に右のガントレットを叩く。マーメイドでジャンプしていうるうちにヴァルキリアに変化。
 そしてフェアリーで高く舞い上がる。
(奴らの十八番。高度を伴ったキック。これなら)
 充分な高度をとり、そこからフェアリーのスピードで足から突っ込んでいく。
(いけない。フェアリーじゃ軽すぎてパワーが足りないわ。それなら)
 既に心と肉体がシンクロしているせいか思っただけで変化が。
 ふらふらしながらやっと立ち上がった姉妹の直前で、バランスのとれたヴァルキリアフォームに。
 精神の高揚がセーラに思わず叫ばせていた。

「ヴァルキリィィィィィィキィィィィィィッッックゥゥゥ」

 充分な高度を取りスピードの乗ったキックが姉妹に炸裂する。
 吹っ飛ばされる二人。セーラ自身もこの場の思いつきで放った技ゆえか着地に失敗。
 だが効果は抜群だった。皮肉にも自分たちの必殺技がとどめになったホッパー姉妹。
 立つことも出来ない。しかし這い上がりながら前へと進む。
「ま…まだやる気?」
 立ち上がっていたセーラだがさすがにげんなりしてきた。しかし両者はセーラのことなど目にはいっていない。
 ただひたすらお互いだけを目指している。
「あ…姉上…」
「妹よ…」
 既に闘志はない。死を受け入れた表情に見える。
 二人は消え行く命の炎を燃やして歩み寄り、そして抱き締めあった。
「これまでずっと二人だった」
「そして死ぬときも同じ」
「ふふ。悪くない。礼を言うぞセーラ」
 どちらが先でもなく同時に爆発して果てた。残されたのは女性へと変えられた飛田兄弟…もはや姉妹。
 爆発した衝撃があるのに、人間の体に復元された時は互いの手がしっかりと握り締められていた。

「なんでよ!」

 セーラは激しい衝動を受けた。
「そんな肉親を思う気持ちがあるなら…そんな優しい気持ちがあるのに…どうして侵略戦争なんて起こしたのよ!」
 憤りのままに叫ぶ。
「セーラ様…」
 黒猫の姿に戻ったキャロルがつぶやく。
「その優しさと思いやりを他者にも向けていれば…あんな化け物として死なずに済んだだろうに…人として生きられたでしょうに」
 勝利したのにどうしようもないやるせなさの残るセーラだった。

 数日後。

 福真高校の女子制服であるセーラー服。真新しいそれに身を包んだ飛田が登校してきた。
 既に何人かが同様の状態にあるとはいえどやはり注目されてしまう。
 そんな中を堂々と歩いていた。
 髪はストレートロング。それを切り揃えて美しく。
 女物のメガネをしている姿は頭脳派を印象付ける。
 それでいて雰囲気の柔らかい女性的な笑み。それを廊下で清良に投げかける。
「お前…飛田か? もう体はいいのか」
「おかげ様で。再生されると女性化するけど、その際に悪いところも修復されるらしい。むしろ以前より健康ですよ」
 これもいつものことだが取り付かれていたものが正気に戻ると、同時にいっさいの邪気がなくなる。だから皮肉の意図はない。
「その割にはメガネが?」
「ああ。ずっとつけていたからないと落ち着かなくて。伊達ですよ」
 柔らかい声で言う。時折笑みを浮かべて女性的に見える。
「天罰が下ったんでしょう。肉親といがみ合っていた僕…わたしに。でも…肩の荷が下りた気がします」
 女になったということで跡継ぎの話は白紙撤回。プレッシャーから解放されたのだ。
「今の私はただの女。飛田翔子です。それに…もう一つ。あの怪人たちの置き土産が」
「アマッドネスの置き土産?」
 そんなものが? 清良は怪訝な表情をした。
 まるでタイミングを計るように外から声がする。
「お姉さまーっ」
「あら? 良子?」
(良子? お姉さま? と言うことは…)

 予想自体は的中していた。やはり女性化した飛田良二改め良子だった。
 ただ制服のブレザーを清楚に着こなし、スカートを風に遊ばせ、長い髪を整え柔らかい笑みを浮かべるその少女が「元・不良男子」とは結びつかなかった。
「良子? 大丈夫なの。退院したばかりでしょ?」
 翔子と清良は良子の待つ校門に出向いた。
「それならお姉さまだって。あたしもう心配で」
(ちょ…ちょっと待て。今までも女になった奴はいたがここまでギャップの激しい奴は珍しいぞ。「お姉さま」って)
 軽く眩暈のする清良。それに向かって頭を下げる良子。
「高岩さん。あたしが男のときは本当にご迷惑をおかけしました。ごめんなさい」
 それがますます清良をくらくらさせる。
「あたし馬鹿でした。『兄』を憎んで世を憎んで。でもその『良二』は死にました。今のあたしは素直に姉を慕えます。だって…同じ境遇の二人なんですもの」
 鬱屈した感情ゆえに不良となっていた。それがアマッドネスを倒した時に同時に取り払われた。
 その反動でここまでなったのだろうかと清良は考えた。
「良子。一緒に帰りましょう」
「ええ。お姉さま」
 二人は仲良く幼子のように手をつないで帰途に着く。
 その際に翔子は「わかっている」とばかりにウィンクする。正体を口外しないと言う意味に清良は取った。
「雨降って地固まる…か。これがアマッドネスの姉妹の置き土産か……それも良いな」
 二人をみていてすがすがしい気分になった清良であった。そして
(キャロル。これからもああいう連係プレーをしてくる奴らが出てくるだろうな)
 頭の中で遠くにいるであろう従者に呼びかける。
(はい。姉妹だと体質ゆえか同じ能力を取り込むことも考えられます。第2のホッパーたちが現れても不思議はありません)
(そっか…)
 短く応えて黙考。そして決意した。

(キャロル。俺もちょっと逢うだけあって見るよ。ブレイザとかジャンスにな)
 それは一人の戦いの限界を感じた故の発言かもしれないと、キャロルは感じていた。

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